《改行表示》22.《ネタバレ》 正直、残り40分くらいまでは、J・クルーニー演じるライアンがあまりに人物として完成され過ぎていて、これは物語にはなっていない、と感じていたのですね(主人公がナタリーならまだ話は分かるのだけど、くらいに)。しかし、残り30分はある意味怒涛の展開で、ライアンの人生に転機が訪れ?ます。普通に考えれば、1000万マイルを達成することにも、それを達成する程に飛び回ってする人切りの仕事にだって、人生を託すに足る意味があるとは思えません。それに気づいたナタリーは、さっさと仕事を辞めて人生を変えにゆくのです。 しかし、それはナタリーが若いから意味のあることで、50絡みのライアンに可能なこととも思えません。人生の何に意味を見出すか、なんて宗教みたいなもので、万人が共有できる答えなんて無い、とも言えます。ここまで来てしまったら、もはやそこは今までのそれを貫き通してゆくしかないのだ、という様なラストは、悲喜劇的でもあり、教訓である様にも思えます(もちろん、私がライアンよりもまだ多少若いからこの話を教訓と出来る、ということだとは思いますが)。 映画としては一点、ライアンの心変わりにあまり説得力のある必然性が感じられないのが少し痛い所だと思います(まあアレックスがイイ女過ぎた、ということかも知れませんが)。ただ、ラストのほろ苦い感じと、それでいて肝心な所は人・世代によって受け止め方が変わるだろう玉虫の色合いには、中々悪くない旨味がある、とも思いましたが。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-07-05 04:12:45) |
《改行表示》21.《ネタバレ》 なんか皮肉満載の映画。クビにされるのに「これはチャンスだ」なんて言われて真に受ける人はまずいないし、解雇宣告をネットでオペレーター任せにしようとしたナタリーは自身がメールで彼氏から別れを告げられギャン泣き、妹カップルのパネルはスーツケースからいつもはみ出してる。 そして主人公ライアンは何も変わらず解雇宣告というイヤな仕事を続けていく。 でもラストは迷いはないけど空虚で寂しげで、1000万マイル達成も身軽さも行列に並ばなくていいことも荷物検査の全て心得た素早さもライアンには意味のないことになってしまったみたいで、テンポがよくてコメディぽくさらっと観られる映画だけど何気に辛口だなあと。 何かに目覚めてシカゴへ飛んでいくライアンなんですが、そうなる根拠がよくわからなかったですね。ノリはいいけど素性がまったくわからないアレックス、なんでアレックス??どこでそうなるのかと。 この展開が意外だったんですが、オチがあれだったんで納得しました。 観やすいけど個人的に共感できる映画ではなかったです。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-04-03 15:11:49) |
《改行表示》20.《ネタバレ》 見ているときは面白い。見ているときは興味をひかれます。でも見終わったあとは、『だから何?』という気持ちでいっぱいになります。 起承転結の『結』の部分が、期待していた着地点ではなかったです。ビンガム(ジョージ・クルーニー)がラストで自分が今求めているものに気付き、アレックスを追いかける。そしてアレックスと結ばれる。安易でも良いので、そっちのほうがよほどスッキリします。アレックスには自分と違って家族がありました。自分と同じだと思っていた人が実は違う人種だったなんてことはよくある話ですが、そんなドラマは見たくないです。 パソコンを使った解雇通告の新方式。採用されれば出張は廃止。出張が生きがいのビンガムにとって、出張の廃止は『クビ』を宣告されるのに等しいのかもしれません。今まで散々人に説いてきた『新しい人生』というのを、今度は自分が考える番がまわってきたわけです。だったらここで、『新しい生き方』『マイレージを貯める以外の幸せ』を劇中で示して欲しいです。 ただ逃げ場所と遊び相手を求めていただけのアレックス。クビにした人間の自殺がショックで退職するナタリー。新方式が凍結され、出張の日々に逆戻りするビンガム。こんな終わり方じゃあ消化不良と指摘されても仕方ありません。 それから、個人的に妹の結婚式のくだりは中だるみしました。退屈で仕方がなかったです。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-03-29 02:57:04) (良:2票) |
《改行表示》19.《ネタバレ》 空港や飛行機が大好きなので、本作の雰囲気に酔いしれた。 アメリカ国内を飛び回る解雇宣告人。なんとクールな設定。 しかし、映画後半は、家族や異性をテーマとした付け焼き刃みたいな人情話が続き、薄っぺらさは否めず。 【カジノ愛】さん [インターネット(字幕)] 6点(2017-03-10 22:33:13) |
《改行表示》18.《ネタバレ》 これは、どうなんだろう、、、最後の主人公の気づきは、それはたとえば20代や30代前半の坊やのものであれば、それは気づいてよかったねーって前向きに思えるけど、この映画ではアラフィフでもう先が見え始めているおじさんにとってのそれなもんだから、もう絶望というか、むしろ気づかないほうがよかったんじゃないかとさえ思えてくる。だってさ、それはジョージ・クルーニーみたいな素敵なおじさんだったらもしかしたらそこから人生変わるのかもしれないけど、でもそれだってアレックスの素性を知ってしまうことですでに「そう簡単にいかないよ」って言っちゃってるわけじゃん。ほとんど取り返しがつかないことに気づかせて、しかも別の道は極めて厳しいと教えちゃってる、あまりに残酷な映画だと思った。 でもまあ、そういう風に人生を語る映画ってたぶんあんまりないから、(個々のエピソードがバラバラでまとまりがないという残念さはあるものの、)見る価値のある映画だと思った。 【ぽん太】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-01-03 08:33:06) (良:2票) |
17.現実の世界で独身貴族を貫くジョージクルーニーもついに結婚してしまったが、そんな彼の結婚前の姿とこのライアンの姿が重なって見え、リアリティのある映画に思えてしまう。結婚とはなんだろうと考えさせてくれる映画でした。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 6点(2016-02-09 17:05:10) |
《改行表示》16.《ネタバレ》 もっとコメディ色の強い作品を予想してたけど、仕事や人生について考えさせられるようなヒューマンドラマでした。 哲学を曲げてまで一歩踏み出したのにハッピーエンドにならない辺りが皮肉ですね。 それでも、いい人なのはよく伝わって来たので、幸せになりそうな気はする。 あと、どうでもいいことだけど、ナタリーよりアレックスの方が魅力的に思えたので、僕も見る目がないなぁって落ち込みました。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 6点(2016-02-05 14:14:54) |
《改行表示》15.《ネタバレ》 J・クルーニーがすっかり家庭の暖かさに目覚めて一件落着かと思いきや、さにあらず。さすがにV・ファーミガのような女性はあまりいないと思いますが、あの〝オチ〟には驚きました。その意味ではけっこう楽しめたと思います。 しかし結局のところ、「仕事のない人生は辛い」「家庭のない人生は寂しい」という、NHKの朝の連ドラレベルの〝常識〟から一歩も踏み出していません。たしかにそのとおりなのですが、どうせフィクションなんだから、「仕事なんてどうにでもなる」「家庭がなくたって人生は楽しい」という結論に導いて、J・クルーニーにもう少し花を持たせてくれても良かったような…。その点、「家庭の幸福は諸悪の元」と看破した太宰治はさすがです。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 6点(2015-08-05 02:18:32) |
《改行表示》14.《ネタバレ》 マイレージが溜まりに溜まるやり手ビジネスマンが、本当のところ実生活はわびしくて家庭の愛に心ひかれてゆく、なんていかにもアメリカ人の道徳観丸出しだなあ。 既婚でもアレックスみたいに、現実から逃避するために出先で男遊びしちゃってるパターンもあるのですがね。ちなみにこのひとは“割り切ることのできる大人の女”なんかじゃなく、頭のオカシイ女だと私は思うのですが。 大卒出の女の子がずっと年上のクルーニーに人生論を説教している図は痛恥ずかしいような心持ちがしてしょうがない。そもそもこの娘の論で行けば、説教すべきは彼女の憧れのアレックスなのだ。 解雇されて自殺してしまった社員の件はあっさりとスルーされたりと、どうもこの脚本のセンスは好きじゃないなあと思った。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-10-04 00:43:43) (良:1票) |
13.最近、「絆」とか「つながり」とかっていう言葉が心地よげに使われていますが、「絆」「つながり」があるということは、それだけ七面倒くさい「しがらみ」に苦しむわけで、それはそれでかなり鬱陶しいですよね。だからといって、この映画の主人公のようにバックパックの荷物を捨てる(しがらみを断つ)という人生も何か味気ない気がするし・・・・本当に難しい。 【源八】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-01-06 08:40:40) |
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12.《ネタバレ》 期待してて見ました。アメリカ人も長く雇用されることを守りたいと思うのかーと当然なのに驚く。アメリカって職をすぐ変えるーってイメージがあったので....。ストーリーは最初のジェット族の『流儀』のような描写は丁寧で好奇心をくすぐり楽しめたものの、後半の主人公の心境の変化の描写(結婚式に向かい姉から家族として無自覚さの指摘でショックを受ける)からーと自分もリストラされるのではないかーという不安の描写は経過を重ねるだけで、中身が無く薄っぺらく感じた。編集の問題だろうか。あと一点。バックパックの話が全くおもしろくないが、あれは受講者から評判いい設定なのか?悪いのか?どっちの設定なのか曖昧で困惑する!!訳の問題? 文字組が美しく画角も美術・色彩も素晴らしいだけに残念。 【reitengo】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-08-01 01:17:54) |
《改行表示》11.ラストの何人もの解雇を宣告された人々が異口同音に語る家族という心の支え。中盤には妹の結婚もありました。結婚に不安を感じた妹の結婚相手の男に一人でいることの不安や、誰かと共に生きることの素晴らしさを説く。そして最後に再び出張を命じられた際の複雑な表情。そんな出来事を通し彼の心の中に人生やライフスタイルに対する変化が感じられます。終盤のシカゴ行きもそんな思いの表れだったのでしょう。だからこそ、シカゴ行きの顛末とラストが寂しすぎたと感じました。最後は彼の人生のいい方向への変化が見たかったですね。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-10-10 21:03:50) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 淡々としたストーリーながら意外にテンポも良く楽しめた。小柄なアナ・ケンドリックの精一杯背伸びした生硬さがいい。へたくそなカラオケがまた可愛い。ヴェラ・ファーミガは凄い美女というわけでは全然ないが(失礼)、スタイルが良くて華も実もある魅力的な女性を演じて魅せた。リストラされる人達がやけにバリエーション豊かでリアルなんだが全部役者さんなんだろうか?真に迫りすぎだ。不満なのは敏腕首切り宣告人としてのクルーニーの活躍シーンが少ないこと。ていうかちゃんとした活躍シーンは一回だけなのでその後の転落(?)がちょっと急に感じられる。オープニングは力入れて作ったみたいだが正直テンション下がったぞ。いまいち内容に合ってない気がする。いわゆる「大人向け」映画をあまり観ていない自分が言うのも何だが、この作品は若い人にはちょっと理解しにくいかもしれない。あとこの映画に素直に感動したなら未公開シーンや音声解説には目をくれず静かにディスクをしまうことをお勧めする。喋りたがりの監督の得意げな自分語りに辟易させられること間違いなし。どうせ特撮映画でもないんだから大した裏話はない。 【tubird】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-06-01 22:35:45) |
9.《ネタバレ》 字幕版を見逃したので吹き替え版で。考えてみればクビ宣告の旅を見ていて楽しいはずはないんだけど、ナタリーの存在によってあまり馴染みのない職業を掘り下げて知ることができた。また二人は人生について意見をぶつけ合ったりもし、見事な正反対同士なだけに面白くもあった。そんなナタリーや妹の結婚などで徐々に変化していくライアンの気持ち…、切ない結果にちょっと驚きつつ、上手くいき過ぎるよりは、こっちの方が良かったのかも、と感じました。 【リーム555】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2011-05-11 20:42:40) |
8.《ネタバレ》 自分も出張の多い部署で働いていたから分かる。出張が多い仕事は、土日は寂しい。何かものすごく寂しくなり、土日を出張先で過ごしたり、平日の残業を進んでやるようになります。その部署は独身の人が多かったなぁ。この映画の場合、仕事が(にっくき)首切り屋なので、ラストの空しさがさらりと描かれてて、お気の毒にって感じで、何か目新しい生き方みたいなのは感じられなかった。でも最後、この主人公は「再出発コンサルタント」みたいなもので仕事を始めたのでしょうか?その辺が丁寧に描かれてたらなぁ。結局、面倒くささを避けた人生って、その見返りに寂しい人生が待っているのだと思います。でもあの「大人の女」って何?ああいう女性って一番嫌!ああいうのこそ、宙ぶらりんで寂しい老後が待って然るべきだと思います。まぁでもよくある話ですよね。これからはネット新人の時代になるだろうけど、時代遅れの人間にも光をあてる、そんな映画が自分は好きだ。クルーニーがもがいて悩んで、何とかネット時代の現代に居場所をつくる、そしていつか良いこともある、そんなラストにしてほしかった。 【トント】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-05-10 23:14:31) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 なんだこのモヤモヤした気分。あれ?これって鬱映画じゃね? |
《改行表示》6.《ネタバレ》 リストラという比較的重いテーマを扱っている割には、軽~い感じで進んでいき、「だから何?」って感じだ。 多分、ナタリー(アナ・ケンドリック)の扱いがぞんざいなんだろうな。終盤のリストラした人が自殺する辺りからが特に雑な感じがする。自殺してしまった人のことは仕方ないとしても、それからのフォローもせず勝手に辞めていく人間のどこが優秀なんだ? 若いから仕方ないにしても、精神的にタフさがビジネスの世界では必要不可欠だと思うけどなぁ。 話は変わるけど、挿入歌は良い選曲だね。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-10-30 03:02:01) |
5.《ネタバレ》 人生について考えさせられる映画。何が幸せな生き方かは人それぞれだとは思うけれど、やはり、この映画を見ていると結婚して子供が出来て…と言うような家庭的なものが良いのかなと思ってしまう。どう考えても主人公がさびしく見えて仕方がなかった。同じ類の人間だと思っていた彼女にも実は家族が、とわかった時の主人公が切なすぎた。それと、1000万マイルと言う目標を達成した時の微妙な感じが印象的だった。達成してしまうとなんだか虚しくなってしまったのかもしれない。主要なキャスト陣は皆良かったし、リストラを言い渡された人たちもその感じが出ていて良かったと思う。一つ言えば、ややナタリーの扱いが半端だったように感じた。それと、この映画はBGMが物語に対して効果的で良かった。あと、主人公が行っているような仕事が日本でもあるのかは分らないけれど、実はとてもつらい仕事なんだろうなと思った。 【スワローマン】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-09-04 23:02:52) (良:1票) |
4.テンポの良い、軽いコメディとして見ていたら、最後にカウンターパンチを食らってしまいました。J・ライトマン監督作は他に2作見ています。そのどちらもキツめの皮肉が効いていて、そのブラックジョークがライトマン監督の特徴であったわけです。この映画の皮肉さはこれまで以上と思いました。そんなシニカルな部分が評価されたのでしょうか。正直言って、愉快な気分になれる結末ではありませんでした。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-04-30 18:09:47) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 どうも今ひとつ、なにが言いたいのかよくわからないところがありました。「リストラ宣告人」の主人公が、あくまで相手と直接向かい合って仕事をすることにこだわることは、面白いと思いましたが。おそらくこの人は、人間が大好きなんでしょうね。その点がたいへんいいと思ったのですが、劇中ではなにやら批評されているようで不思議でした。いわゆる「いい人」ではないけれど、実直で誠実、クールではないけれど熱くもないという、バランス感覚のとれた人物像が魅力です。それに比べると、女性2人はちょっと……。主人公が2人に振り回されてお気の毒、という感じだったのですが、それであまり高く評価できないのかもしれません。 【アングロファイル】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-04-05 19:33:00) |