10.《ネタバレ》 『氷の微笑』と双璧をなす80~90年代悪女映画の金字塔、本作のマティ・ウォーカーのさらなる進化形が『氷の微笑』のキャサリン・トラメルということになるでしょう。この映画の同年には『郵便配達は二度ベルを鳴らす』もリメイクされていますけど、長い間途絶えていたファム・ファタール映画は80年代が始まるや否や復活したって感じです。 舞台がフロリダ近辺みたいですけど、それにしても登場人物がみんな汗かきすぎ。80年代のアメリカなんだから、室内にエアコンぐらい普及してそうですけどねえ。男性の汗じみが拡がったYシャツ姿が苦手なのは、自分だけでしょうかね。ストーリー自体は、今や四十年も経って似たような映画は山ほど撮られましたので新鮮味は薄くなってしまいましたが、当時としては卓抜なストーリーテリングと賞賛してもいいんじゃないでしょうか。でも粗というか、この映画には大きく絞っても難点と言えるところが二つあります。一つはマティとメリー・アンが実際に交流しているところを、弁護士ネッドが見てしまうという展開。これがラストのオチが観客に受け入れやすくなるというのが監督の意図だったのかもしれませんが、かえって深く考えてみるとウソ臭さが目立って逆効果だった感じです。そしてもっと大きい難点は、「なんでネッドは殺しを決意したんだろう?いくらなんでもアホ過ぎない?」ということに尽きます。少なくともマティは劇中では夫殺しを懇願するようなことはしていない、いくら床上手といっても二流とはいえ弁護士の男をあの技だけで操れるもんでしょうかね。でも、この映画の中ではマティの悪女的な行動を観客に一切見せない演出で、これは上手いストーリーテリング思います。舞台経験が豊富だったとはいえ、映画デビュー作でアラサーなのにバンバン脱ぎを見せてくれたキャスリーン・ターナーにも敬意を表しておきましょう。 それにしても、映画の中で完全犯罪に成功するのはなんで女性ばっかりなんでしょうかね?男ってやっぱアホなのかな? 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-11-10 22:55:52) |
9.《ネタバレ》 まぁこんな悪女、いないんでしょうけどね。話の面白さに重点を置いた映画。ローレンスカスダンは「再会の時」でもそうだったけど、男性に精神的に頼らない女性をいち早く描いてた監督。男性の目線から、そのような女性を描くというのはやっぱり画期的(?)だったんだと思う。それにしてもキャサリンターナーは冷たい美人に見える風貌なのかな。後に「女と男の名誉」では殺し屋まで演じてる。まぁ冷たい女性じゃないんでしょうけどね。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2016-08-21 14:36:34) |
8.今観るとやっぱり古さを感じるなあ。80’は遠くになりにけり。K・ターナーとW・ハート、今ひとつ垢抜けない二人のせいか、当時はいざしらず今やスタイリッシュのスの字も無い。どうももっさりとして暑苦しいんだよな。人物の脇汗がすごいとかいうことではなくて。K・ターナーって男っぽいといつも思う。女の色香で男を惑わすキャラではないのでは。ラストもやや蛇足気味。拘置所で情けなさ全開でアルバムをめくるW・ハート、ここで締めてくれて良かったのに。 【tottoko】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2013-09-24 00:28:41) |
7.《ネタバレ》 これでもかと畳み掛ける蒸し暑い夏の描写、汗染みの服、退廃的なジャズのメロディ、犯罪の匂いのぷんぷんする映画だ。◆遠くのホテルで火事がある。愛人との情事を楽しんでいる弁護士ラシーン。「放火らしい」と呟く。対岸の火事と思っていたが、やがてそれは自分に降りかかる厄災の火の粉だった。映画全体を象徴するうまい冒頭シーンである。音楽やカメラワークが洗練されており、質を高めている。映画作りを良く知った監督の作品と思う。◆男は人妻の色香に溺れる。独身で女性をつまみ食いするのが趣味、元々溺れやすいタイプだ。米の弁護士は数が多く、皆高所得とは限らない。仕事面でミスが多く、うだつは上がらない。◆女は男に、夫の悪口と財産の多さを強調して吹き込み、殺人へと誘う。すっかり騙された男は、殺人を実行する。だがそれは女の巧妙に仕組んだ罠だった。◆それにしても夫殺害の実行は、お粗末すぎる。自宅で殺し、廃屋に運び、発火装置で燃やす。発火装置を知人の放火マニアに作ってもらっているので、証拠も証人も残る。家に侵入しても音をたてて気づかれてしまう始末。もっと別な方法があったはずです。眼鏡の紛失も女の仕業とはいえ、気づかないのはうかつなことで、夫が外出したストーリーなのに車はそのまま。電話がかかってきたというが、記録は無い。これではきっとレンタカーの記録も残しているのだろう。弁護士にしては杜撰すぎる。◆誰が見ても証拠一つ残らない完全犯罪計画が破綻する様子を観たかったのに残念である。そこがこの手の知的犯罪映画の肝と思うがどうであろうか。計画が破綻してゆくサスペンス、犯人の焦り、犯罪を補完する次の手立てなどが無く、あっさりした印象である。あの立場で男は、ジョギングをしている暇は無い筈である。◆女が放火マニアに相談して、発火装置を作るのも解せない。告げ口されれば終わりである。そもそも二人に接点があったのか?女は身代わりのアンの死体を焼いて逃亡をするが、死後に焼かれたことは、調べればすぐに分ることである。これがわからない警察はありえないだろう。◆女の入れ替わり(名前を交換)であるアンの登場場面(男が女と誤解して卑猥な言葉をかける)や二人の情事を目撃した少女等は、徐々に綻びてゆく完全犯罪の伏線として魅力的であった。◆悪女映画としては成功している。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-12-10 14:01:38) |
6.《ネタバレ》 少女のトラウマは大変だろうなあ。 |
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5.やっぱ女って怖いよなぁ。。キャスリーン・ターナーがイイ悪女を演じてました。映画デビュー作でこんな演技されたら誰でも脱帽しちゃうっつーの。見ているうちに自分もなんかだまされてるような感じがしてたまらん。途中からサスペンスたっぷりに変わっていき若~い頃のミッキー・ロークにホロっとして(笑) |
【たま】さん 6点(2003-12-16 11:33:53) |
3.ブレイク前のキャスリーン・ターナーにしては、堂々とした悪女振りです。ねっとりじっとりした気候のなかでの白昼夢のような一編。ウイリアム・ハートのワイシャツの背中がいつもべっとりとしていたのが記憶に残ります。最後のシーン、南海の楽園(タヒチ?)でくつろぐ彼女のそばに寄り添う男(顔は見えない)が、狂言廻し的な役割のあの検事であったなら、続編ができたかも。。 【HS2】さん 6点(2003-08-24 09:40:49) |
2.あの女の人をどっかで見たことあるな~と思ったら「シリアルママ」だったのか!!!エライ違いだ。セクシーで、しかも痩せてるし。「郵便配達は二度ベルを鳴らす」にちょっと似てると思った。キーワードは”メガネ”だ! 【およこ】さん 6点(2003-08-13 16:51:41) |
1.悪い映画だとは思わないけど、私も別にひきこまれなかったなあ。彼女が悪女だとも別に思わなかったし。インテリ男が夢中になるほどイイ女かしらねえ。 【なな】さん 6点(2002-03-29 21:52:05) |