6.《ネタバレ》 コロンボシリーズは若い頃に見た時はそれほど感じら
なかったのだけど、改めて見ると相手は傲慢な有名人やセレブではある
とはいえネチネチと追い詰めて行くコロンボの手法にはいい加減辟易と
させられてしまう。
カミさんや親戚の話を持ち出す、一度帰ってからまた戻ってくる、あち
こちのポケットを探し回る、というお惚けぶりもさすがに鼻についてき
ます。まあそれがキャラなのでしょうがないとはいえ。
そんな中でこの作品は、いつもの倒叙方式を取らずに展開しているという
ことに加え、コロンボ自身が犯人(当初は犯罪ではないが)に翻弄され
続けるというところが新鮮味があって面白かった。コロンボがしつこく
執拗な捜査をすればするほど犯人側の思うつぼとなるわけで、珍しく彼
の方を応援したくなりました。
ただ、時間枠の問題から終盤は皆さんが指摘しているようにあっけなく終
わってしまって、拍子抜け感は残りました。
遺体を隠すならば「パイルD-3の壁」のように一度徹底的に掘り起こされた
庭にするべきだったでしょうね。