1.《ネタバレ》 もう少し軽いノリを想像していたが、、何とも重苦しい133分であった。 まず表題である「嘘」ですが、その含みとしては、それぞれが他の家族に隠していた、「秘密」を指しているように思えます。浩一が隠していた秘密。そして三人が心に秘めていた、浩一とのある出来事。一生隠し通したら秘密、でも言うべき時がきて隠したらそれは嘘になる、、という秘密と嘘の物語。 今となっては、浩一の心はわからない、それは理解できる、けど。一つだけ感じたことを。とにかく、冒頭から彼の「部屋」の陰気な様子が気になった。あれだけ薄暗くて陽のあたらない狭い部屋に何日も引きこもっていたら、誰だってへんな気を起こすよね、、。私などは兄弟が多くて一人部屋などなかったので、引きこもろうにも引きこもれなかった。(それはどうでもいいけど) とにかく、心を救うのは難しくても、こういう「状況」を極力つくらないこと、それはできるような気がしたので。 長すぎることと回想場面が多いことが難点ですが、全体的に出演者の熱演はよかった。特に妹役の木竜麻生さんが素晴らしい演技だった。そして、おじさん (大森南朋) のキャラは、重たくて苦しいこの映画を救っていたように思える。こういう人って、きっと借金何千万抱えても絶対に自殺なんかしないだろうなあ、、などと不謹慎なことを考えてしまった。