3.《ネタバレ》 正直、前半は退屈にさえ思える、しかし、段々この世界観が受け入れられてくる。これはケイコの感情を理解できていったからかもしれない。岸井ゆきのはホントに素晴らしかった。表情だけですべてを伝えるのは高難度な演技だろう。BGMやED等、極力音楽的な演出がない。これは聴覚障害のある人には聞こえないため、安易にそういう演出をしなかったのかと思った。音楽の選曲で物語をいろんな方向に誘導することさえできるから、敢えてそれをしなかったのかも。聴覚障害者の日常とコロナ禍の日常が重なる風景。途中、コーチが突然涙を流してしまうシーンがある、あそこでこちらも涙してしまった。ケイコも、もしかしたら苦しんでいるのは自分だけではないと思ったかも、そして、みんないろんなことを抱えながら、考えながら生きているんだと。