9.《ネタバレ》 この映画の公開当時、日本でもかなりの人気を博したとの事ですが、自分が観てみて日本人の感性には合わないような気がしました。
コロナ前、日本に長期滞在していた外国人が「日本ではドレスコードを着る機会がなくてつまらない」とぼやいていた人もいたそうで、欧米では日本と違い中学生の頃から既にパーティーの習慣があるのですね。
中学生であってもハグしてキスしたりとかも平気でやっちゃうというのは、日本人からするとちょっと驚きがあると思います。
また、エンディングでソフィー・マルソー扮するヴィックが初対面の男と熱いハグをする締めくくりも心情が描かれていないために我々日本人にとっては解釈に悩むところですが、この辺りの行動もフランス人にとっては普通に理解できちゃうものなのでしょう。
主人公のヴィックだけでなくその両親も双方とも別の所で恋人を作ったり、アフリカに旅立つ前に思い直してダンナの元に戻ったりする心の移ろいなどはやはりフランス映画ならではと思います。
自分より前のレビューで、フランソワが娘の彼氏を殴れるのが格好良いとのコメントがありましたが自分は逆で、彼女の親父を殴れる彼氏が格好良いと思ってしまいました。
また、ヴィックの友達のペネロペの妹がフランソワに好意を抱くのも年齢に拘らず自由で良いなぁと感じたりして、全体的に共感するのが難しい映画ではあるもののフランス人の恋愛観に対しては憧れのような感情が芽生えた気がしました。
ところで、パーティーで並べられた飲食物は誰がお金を出して準備をして片付けをしているのだろうか(笑)