2.《ネタバレ》 冷戦時代の米ソ対立とアメリカ人の国民性を皮肉った映画ですが、この笑いの狙いが“ブラック・ユーモア”なのか“ほのぼのヒューマン系”かどっちつかずなのが痛いところです。ブラック・ユーモアというからには「おい、そこまでやるかよ」というハチャメチャさがなくちゃね、似た様なプロットの『1941』ぐらいはじけなくっちゃいかんでしょう(たとえそれが観客に受けなかったとしてもね)。 名優アラン・アーキンはこれが映画デビューですけど、さすがに上手いし可笑しい。もっと前面に出すプロットにして、主役として活躍させたほうが良かったでしょう。その主役はカール・ライナー(『オーシャンズ』シリーズのソールです)ですが、40年前の彼は不気味なほどニコラス・ケイジにそっくりなんですよ、あの後退した生え際なんかもね。そうか、そのうちああなっちゃうのか、ニコラス・ケイジも40年後には…