1.ネルソン・マンデラの傍で長い年月を過ごした一人の看守、グレゴリーの視点で描かれるアパルトヘイトとマンデラ。ロベン島監獄やアパルトヘイト下の南アの描写はかなり抑え気味で、どちらかと言うとグレゴリーとマンデラ、グレゴリーや家族とアパルトヘイト下の白人社会のドラマであるという印象を受けます。しかし、その中にグレゴリーの苦悩や「黒人の肩を持つ家族」だと批判され、白人の隣人から疎外される描写などを通して、知る機会があまり無い当時の南アの白人社会からの様々な視点でのアパルトヘイトが垣間見える作品です。