5.《ネタバレ》 前作よりもニヒル度は増したように思えるが、女をノコノコ追いかけて毒盛られたり、風呂に入ったら裸で襲われて女に助けてもらうという間抜けな所があるし、加藤嘉とはコントをやるという結構お茶目な部分も。キャラとしてはこれぐらいが調度いいようにも思うが、これからさらにニヒル度が増していくんだろうか?それはそれで楽しみではあるが。 |
4.《ネタバレ》 柴田錬三郎に原作を改変しないと約束させられて撮った前作はどう観ても失敗作となり、思い切って不義理をして大胆に脚色して臨んだのがこの第二作。試写を観た柴田は無言で去ったそうですが、後に「俺の負けだ」と述懐したそうです。 前作に比べると雷蔵のキャラは明らかにニヒルさと無常観を漂わせるようになり、眠狂四郎のスタイルを確立する方向に進んでいるのは判ります。やっと普通のチャンバラ映画の水準に達した、というところでしょうか。でもまだ狂四郎がイイ人すぎるし、だいいちよく喋る。原作との違いはわき役キャラを明確にしたところらしいですけど、そのバイ・プレイヤーたちがいい味を出しています。勘定奉行の加藤嘉が飄々としたキャラで魅了してくれるし、雷蔵との絡みがまた味わい深いものがあります。狂四郎をとりまく三人の女たちもそれぞれの個性を出していて、とくに高姫役の久保菜穂子の怪しい色気が良かったですね。突っ込むとすれば、高姫サイドが藤村志保を通じて五人の剣客を集めて勘定奉行と狂四郎を狙うところで、なんでそんな回りくどいことするんだろうというのは当然の疑問で、またこの五人の個性が希薄で活躍もしないところでしょうか。でも三隈研次らしい映像美には注目です。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-12-02 23:20:15) |
3.《ネタバレ》 この作品の狂四郎はニヒルでない。その点で、減点。加藤老人とのバディもの。ユーモアはある。藤村さんよし。 【にけ】さん [映画館(邦画)] 6点(2019-01-29 22:00:31) |
2.《ネタバレ》 ニヒリストでアウトローの無頼の徒と、理想肌で政治中枢の老人との親交を軸に仕込んでいるのが趣向。ニヒリストがそのせいで厄介ごとに巻き込まれ、嫌々のムッツリ顔で剣を振るうが、そう嫌でもなさそうなところ・老人への共感・正義への姿勢がほの見え、まだ無難な主人公なわけ。老人と狂四郎と互いに「余計な世話」を焼き合う。正月の町の風俗描写も味わいで、浮世絵なんかで見る大きなしゃもじをかついでいる人とか、物売りや占いの声など。藤村志保の役どころがちょっとふらふらしてて、しびれ薬を盛ったかと思うと、湯屋でそっと剣を渡したり、夫を救わんとする女心の惑いで片づけるには振幅が大きすぎたような気もする。謎の女占い師で辻々に現われているときのほうがドキドキした。円月殺法っての剣術としてどの程度合理的なのか不明だが、アクションとしては、緊張した静から動に至るのが味わい。だいたい時代劇で終盤の対決では、主人公と敵の大物とが向き合って、膠着した静からチャンバラの動に至るのが見せ場になる。そのとき主人公がゆっくり円を描き出してるってのが、なにやら禅的というか・所作として意表を衝いていてなかなかの発明(原作柴田錬三郎) 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-09-24 09:31:43) |
1.一作目を観てからだいぶ間を空けてこれを観たんですが、、んー、一作目の方が好きだったかも。何つーか、狂四郎、世の中に対してニヒってる割におせっかい焼きで、「ヒネくれてるけど実は良い奴」みたいな感じがしてしまったです。円月殺法の「解説」も何だか野球マンガの「魔球解説」みたいだったし、、ともあれ、最近このシリーズのDVDが全部揃ってるレンタル店を見つけたので(一作目のビデオを借りた店は潰れてしまった・・・)、全部観るぞ~! 【ぐるぐる】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-11-15 18:14:28) |