5.もし私がこの映画を作るとしたら、もっとシンプルにするだろう。判事やメモのような女性のエピソードは取ってしまう。挫折してきたベースボールの天才が、奇蹟的に復活する。それだけでいいではないか。せめて映画の中では夢だけを見させてほしい。現実はやっかいなものが多すぎるから。
登場する野球選手も、長く野球を続けている人を出演させる。投げる瞬間や打つ場面でカメラをわざとずらさない。ランナーがいるときに、ピッチャーを振りかぶって投げさせない。私なら、そこから始める。
(2024.3再鑑賞)
終始穏やかな雰囲気が印象的。セリフもささやくようでほとんど聞き取れないことも多い。
ベースボールファンの願いが込められた数々のシーンが胸を熱くさせる。
最近のメジャーリーグに見慣れた人には、オールドベースボールの良さも感じられるだろう。
ストーリーのほうは中年の単純な復活劇とはいえず、腹黒い人物なども出てくるが、長くても一気に観られる。
ラストシーンもごく短いが、良い終わり方で印象に残る。