21.《ネタバレ》 ドッペル関係では、日常生活の中にふらっと現れてくる怖さなんかは、しっかり焦点が定まっていたと思うのですよ。ドッペル役所の出番がもう少し少なかった方が、かえってもっと怖かったんじゃないか、とかは別として。また、各シーンをだらだら引っ張らない「整理の力」も、十分発揮されていたと思います。●しかし、最後の15分はなぜか全然別の作品になってしまいました。もしかすると、永作とかユースケもドッペルだったという可能性の示唆かな?とは思いましたが、それにしてはそれまでのネタの仕込みが不十分でした(永作はどのシーンも「その場にいるだけ」で、珍しくあまり活用されていませんでした。大体、もっともらしい最初の弟がどうのという部分も、結局後につながっていないのでは?)。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2024-02-02 01:42:09) (良:1票) |
《改行表示》20.ドッペルゲンガーが突然現われたらどうするか? というテーマで序盤は進み、かなり怖いホラーな様相を呈していた。 家に突然出てきたドッペルゲンガーを恐れるあまり、見ないようにしてジッと固まってやり過ごすという対処法を取った役所広司が面白い。いい年したおっさんなのに(笑) しかし、物語が進むに連れてドッペルゲンガーという現象そのものに対しては取り立てて深い掘り下げはなく、ドッペルゲンガーが居ようが居まいが、結局の所は同じ終着点だったような気もする。 ホラーだったのに終わってみればコメディだったという不思議な映画だった。 ただでさえ暑苦しい役所広司が二人も居るなんて、それだけで画面を占領してしまい、勘弁してくれと思った。 【ヴレア】さん [DVD(邦画)] 6点(2018-03-21 16:02:23) |
19.《ネタバレ》 入り口と出口で全然切り口の違う映画でしたね~。てっきりオカルトホラーなんだと思ってたら、後半はホラーというよりブラックコメディみたいになってた。ドッペルゲンガー、つまりはもう一人の自分。みたら死ぬって言うやつ。永井さんの弟こそまさしくそんな死に方でしたが、早崎のドッペルゲンガーは、なんというか内に秘められていたもう一人の人格っていう感じがします。富と名声、金、女、そういう欲望の固まりとしての早崎道夫。それに対して、欲が全然なくて、人工人体を自分が作りたくて作ってるっていう、実際の自分。ドッペルゲンガーを殺しちゃったら、分離してた欲望の人格が自分と一つになったみたいで、そこからの展開が実にシュールなんですよね。だけど、永井さんがいたからこそ、その欲望の人格に結局飲まれずに済んだ。早崎も君島も村上もなかなか死なないのに、村上は突然トラックにひかれるとか(笑)。後半のこのシュールな世界観を楽しめるか楽しめないかで評価が大きく分かれそうですね。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-08-16 19:56:59) |
18.《ネタバレ》 映画としては面白いと思います。本当はもっと長い映画だったのかもしれない、後半の本人かドッペルゲンガーか解らない演出で説明が故意に省略されている感じがやや微妙だが、それで良いような気もする。怖い映画ではなく、実は存在した一卵性双生児のそっくりな弟がひょっこり現れ、困っている兄を助けるが・・・と、いう感じ。なんで高速道路を使わないのかというようなつっこみはさておき、ユースケを含んであともう一ひねりあればかなりの評判になったんじゃないかという映画。 【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-08-21 09:18:49) |
《改行表示》17.《ネタバレ》 ホラーかと思いきや、ブラック~な面白みがあってほくそえんでしまう映画です。受け入れるか入れないか・・・その上で生きていく事を選ぶか絶望するか。 柄本明のシーンは思わず、ひゃっ!てなります。 【まりんこ】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-12-12 22:06:20) |
16.《ネタバレ》 オープニングはめっちゃ怖くて、これからどうなるんだろ~って観ていたら、だんだんオフビートなブラックコメディの様相を呈してくる。な~んだ、ホラーじゃなかったんだ。ドッペルゲンガーなんて思い切りホラーな題材を扱いながら、こう来たか?ちなみに、役所さんの本体はユースケに車で轢かれた時点で死に、ドッペルゲンガーがその跡を継いでます(実は2人が入れ替わるシーンが編集でカットされた)。 【フライボーイ】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-03-07 01:44:26) |
15.《ネタバレ》 前半はおもしろかったです。あの感じで最後まで作って欲しかったなあ。 【コウモリ】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-08-13 23:26:46) |
14.部屋にいる時自分がドアから入ってきたら、私の場合自分の存在を疑う。こんな風に思うなんて私はドッペルゲンガーだったりして・・自分勝手に好き放題やってるもんなぁ。。どこかで堅実な会社員か真面目な主婦やってるストレス溜めた本体がいるのかもしれない・・。ドッペルゲンガー的には会うと殺されてしまうので、このままひっそり暮らそうと思う。 【junneisan】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-15 08:19:14) (笑:1票) |
13.変な映画でした。最初はサスペンスとホラーだけで突き進んでいたので黒沢清の力量を感じれて映画にのめり込む事が出来たんだけど人工人体を運び出してからが突然コメディーに路線変化して何か尻すぼみ的感じ。音楽がかなりの恐怖を煽ってて面白かったのに残念かな。ドッペルゲンガーも殺さなくて良かったのでは?最後の最後に現れて1発恐怖に陥れて欲しかったので残念です。 |
12.《ネタバレ》 黒沢清って監督は「この後どう展開されるんだろう?」と興味を持たせる演出が非常に上手いですね。ホラーなのかと思ったら、ブラックコメディになっていくし、人工人体や「もう1人の自分を見たら死ぬ」なんて序盤の脅かしは中盤からもうどうでも良くなっていきますし、非常に実験的だと思います。ドッペルゲンガー的役所のあのハイテンションが妙にツボに入ってしまい面白かったですが、確かに人間には2つの自分がいて「どこかで現状を打破したい!」と思っているのかもしれませんね。でも人間不信に陥って殺し合いになるような展開にするのであれば、ユースケも永作も柄本もドッペルゲンガーだらけで観客を大混乱に陥らせてしまった方が意図的な破綻としては良かったかと思います。殴られ損のダンカンもいい味出してましたねー。あ~、俺この監督の作る世界、結構好きかもと思った映画でした。 |
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11.《ネタバレ》 この映画は役所さんなしでは無理ですね。主要人物にまともな人間少ないなー。 |
10.《ネタバレ》 前半はお得意の不気味さも少々あるが、後半は軽めのスラップスティックなロードムービー。他の作品のような難渋さはないかわりに、逆に食い足らなさが残った。ドッペルゲンガーというより、ジキルとハイド。それに、ドッペルゲンガーを見た者はまもなく死ぬ、という法則が消えてしまった。主人公にはハッピーエンドより死んでほしかった。ただ、ところどころブラックな笑いがあるのは楽しめた。一度黒澤さんには、全編ブラックな笑いに満ちた作品を撮ってみてもらいたいものだ。 【goro】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-02-13 04:34:43) |
9.『カリスマ』がホラーでもなんでもない題材を思いっきりホラーで撮ったのに対し、今回は思いっきりホラーな題材をホラー的演出を封印し、この人の『勝手にしやがれ』シリーズ調のドタバタコメディのような演出で、さらに途中からはロードムービーにしてしまったというある意味すごく実験的な映画。だから、役所広司のドッペルゲンガ-はその存在とは裏腹にやたらと馴れ馴れしいし、ゾンビのごとき柄本明の最期はあまりにあっけないし、殺人者そのものの表情で迫り来るユースケ・サンタマリアも喜劇的オチにて画面から消え去る。黒沢清が実はものすごく怖く撮れる人だってことを知らずに観ると拍子抜けしてしまいかねない、そんな危険をはらんだ映画。それでもそれをやっちゃったことに対してはもっと高得点を捧げたいが、この作品単体での印象は今のところ6点が限界。といっても私の6点はけっこう楽しめた部類に入りますが。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-11-18 16:07:04) |
8.タチの悪いおっさんが真面目になろうと改心した直後に車にはねられて死ぬあたりが最高に好きです。あと永作博美さんがえらい若くカワイく見えますがこの映画を撮ったときはもう33歳です。まことにビックリですがDVDの特典映像のインタビューを見ると、逆に33歳にしては老けててビックリクリクリです。さすが女優です。 【ぷらむ少佐】さん [DVD(吹替)] 6点(2005-10-30 02:08:28) (良:1票) |
7.テレ東の「ガイアの夜明け」、そしてコレ。役所広司は一人二役が好きですね~。きっと演技としては難しいんでしょう。役者の極みを感じます。 【やいのやいの】さん 6点(2004-12-23 17:18:21) |
6.怖さを期待して見ましたけど、怖さはなく、笑えました。頭を殴る音が印象的でした。うーん永作博美かわいいです。 【かじちゃんパパ】さん 6点(2004-11-18 08:20:45) |
5.あまり予備知識なく見たのがよかったかも。最初の展開はやっぱホラー映画か!と思っていたら、サイコスリラーっぽくなったかと思ったら、最終的にはドタバタ・アクションコメディでした(『レイダース』の「あの」シーンのおまけ付き)。なんていうか、笑いながらも、じわじわと不安感が広がっていく感覚が新鮮。終盤は、ドッペルゲンガーかどうかなんて疑問はどうでもよくなる壊れっぷりでした。永作博美やユースケのキャラは好きでしたが(二人がみょ~に若く見えた)、肝心のメイン・プロットにあんまりヒネリがないというのが残念。 【ころりさん】さん 6点(2004-06-30 11:59:54) |
《改行表示》4.《ネタバレ》 内容的にはタイトルズバリの映画だけど、単にドッペルゲンガーが死を予兆するという、ホラー的な展開ではなく、その人間の内面に密かに息づく二面性が具現化し、本人との対話を果たすという、まさにフロイト的アプローチを試みた作品。そこにこれまたいかにも黒沢監督らしい、ホラーともサスペンスともコメディともつかない独特な世界観で味付けされた映画。 「自分にウソをつかずに生きること」を主題に据えつつ、思うがままに欲求をさらけ出す行為のリスクとリターン、また自分の内面を否定し、押さえ込もうとする行為の意味を見つめ、そのふたつのバランスの取り方を考えさせられる。大きなリスクを取らず、自分の内面を押さえ込んで終わる方が良いのか、リスクを取る代わりに自分に正直に生きた方が良いのか。もうひとりの自分も他ならぬ自分自身であり、自分から生じたものは、「正邪」含めて、すべて自分が受け入れるくらいの器と余裕が無いと、人間として危ういのかも知れない。 ただ作品の評価としては、「設定だけ考えて、あとは成るがままに撮った」といった印象が強く、少し散漫。展開に緩急が無く、これと言って意外性のあるオチも無し。ドッペルゲンガーに翻弄される人がもっといれば面白くなったかも。惜しい。 【FSS】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2004-06-25 21:37:27) (良:1票) |
3.この映画を観る前に、TVで黒澤監督のロングインタビューをみました。その監督の人柄がそのまま出たような、知的でクールな世界観が個性的で印象深かった。だが、各キャラクターの人物描写があっさりしすぎていて、永作がいっしょに働きたいという動機や、ユースケの企みなど、なぜそのような行動に至ったかというところが省略されてしまって、観ている方が置いてきぼりを食ってしまったような気がします。 【ロイ・ニアリー】さん 6点(2004-06-24 23:46:46) |
2.本能剥き出しの自分と社会の中で折り合いをつける自分。常に人間には様々な面があり、人間の本質、狂気、優しさ等々どちらかを消せば事足りる訳でもなく、例え切り離してもそれが自分である限り離れられることも出来ない。自分のことを一番判っているのは自分であり、みんなもうドッペルゲンガーを生み出さないように上手く自分と付き合いながら生きているに過ぎないのだろう。 【亜流派 十五郎】さん 6点(2004-05-01 18:00:19) |