7.《ネタバレ》 犯人がお粗末なので出来としてはイマイチですがこの作品、
シリーズのいつもの作品とは全く異なった作品の舞台が面白くて割と好きなんです。
豪華客船でカミさんと一緒に休暇中の警部。缶詰の懸賞に当たった旅行というのが庶民派警部、コロンボさんらしくていい。
しかしすぐそこにいる気配はあるもののやっぱりカミさんの姿は見せてくれません。
警部に振り回される部下も出てこないし、警部のボロボロの愛車も出てきません。
ヨレヨレコートもほとんど出てきません。「汽船」と「ボート」が面白かったりします。
やっぱり警部の行く先には事件が起こりますが、船上という捜査が制限される中で警部が能力の高さを随所に見せてくれます。
行方不明の手袋が出てくれば事件が解決となれば、犯人に手袋を出させる手腕もお見事です。
それにしても警部の捜査に非常に協力的な犯人のダンジガーさん、喋れば喋るほどにボロを出していきます。
最後もやっぱりまんまと手袋を警部の思惑通りに出させられ、鼻唄まじりの警部に「ダンジガーさ~ん♪」と
陽気にとどめを刺されるラストもいつもの空気とは一味違うものがありました。