10.《ネタバレ》 冒頭から何度か登場する矢切の渡し「つれて~逃げてよ~♪ついて~おいでよ~♪」の歌詞。そして佐渡の食堂での別れ際。「寅さん、私行きたくない。」「俺だって行かせたくねえよ。」これはまさにこの歌詞を絵にしたようなシーンですね。ついでにその後、寅さんが船の甲板に立つはるみに大声で叫ぶが船の汽笛がそれをかき消す。これは「望郷」の“ギャビー!”じゃありませんか。ここに至るまで寅さんとはるみの二人をしんみりと描くのですが、やたらとドタバタする藤岡琢也御一行様がちょっと間に割り込み過ぎだったような気もします。寅さんと歌手と言えば、リリーがいる。帰郷後、拍手喝采を浴びて歌う大スター、はるみを見つめる寅さんの表情が実に男前です。時々寅さんはこんな表情を見せますよね。はるみへの想いと共に、ドサ回りの旅暮らしで酔っ払いの前で誰も聞いていない歌を歌い続けるリリーを思い出していたのかな、寅さん。 【とらや】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-05-18 21:43:03) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 視聴何作目かの「男はつらいよ」。第1作目と同じぐらい好きな作品でした。とらや一行とのケンカも少ないし、湿っぽくない(恋愛メインでない)のも好みでした。(評価の高いリリー出演回はどうも説教くさくて、個人的には好みじゃないんですよね)運動会のくだりも、面白かったです。 【はりねずみ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2021-08-01 11:43:18) |
8.《ネタバレ》 マドンナが都はるみなんで、演技力は望むべくもなく、実際見ていてハラハラしてしまう。しかしやはり、その辺は最小限にしておいて、開き直ったかのように随所で歌をぶち込んでくる。まるでミュージカルを見ているようです(!)。そのため脚本にも強引な箇所が見られますが、こういうのはそれでいいのです。ただ、佐渡の別れのシーンは、「ファンが待ってるから」ではなくて、「ここまで心配して汗かいてアンタを迎えに来た人たちがいるだろ」と言ってほしかったし、「行かせたくない」ではなく「行くんだよ!」と言ってほしかった。●とらやのリサイタルシーンはやっぱり名シーンなんだけど、そこに深みを与えているのは、影から思い詰めた表情でひっそり見つめる寅、そしてそれを見上げて何かに気づくさくら。●指輪はもう少し活用してほしかったな~、ちょっと使い損ねた印象。●しかしやっぱり、この作品で一番凄いのは、あの「日生のおばちゃん」こと中北千枝子さんを、堂々と「保険外交員役で」出してくださったことではないでしょうか。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2020-11-07 00:54:57) |
7.都はるみがほぼそのまま(京はるみ、だけど)で登場して、普段とちょっと違う回になった。 寅さんの恋が叶う雰囲気は全くなかったけど、これはこれでなかなか面白い。むしろ、寅さんの失恋とかあまり意識せずにもっと大胆に作ってもよかったかもしれない。 いずれにしても、多少なりともマンネリ化を防ぐことを考えたのだろうか、という作品。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-08-16 15:27:01) |
6.《ネタバレ》 今回は一般人ではないヒロインで、ちょいと「いつもと」違う雰囲気ですね。なにかやっぱり箸休め的な一作な感じはします。でも当然ながら都はるみ、歌はうまい(当たり前ってw)。とらやでのミニリサイタル?は下町っぽい雰囲気がとっても良かったデス 【Kaname】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-11-04 02:22:42) |
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5.《ネタバレ》 ○さすがは歌手の都はるみ。要所で歌うシーンがいいアクセントになってる。○どこか老けたおばさんだった序盤から徐々に元気が出て良い表情になる都はるみ。○割と最後まで楽しめた。 【TOSHI】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-07-01 06:10:14) |
4.1から順番に観てきていよいよ第31作目。オープニング夢は舞台形式で面白かった。主題歌部分には矢切の渡しで細川たかしがゲスト出演。そしてマドンナは都はるみ。まだまだ演歌がヒットしてる頃でしたね。都はるみさんが一番脂の乗ってる頃で一度目の引退直前の出演でした。ストーリーはそんな都さんに監督が書いてくれた感じがあります。今回はスターに恋した寅さん。でも最後まで飽きずに観れたし都さんの歌も聴けたし演技も下手ではなかったのでシリーズ中でもまぁまぁの作品でした。なんだかんだ言って甥っ子を愛してる叔父ちゃんと叔母ちゃんが愛おしい。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-11-10 17:29:50) |
3.今回の夢は大衆演劇風舞台。チンドン屋に「時代遅れ」だよと言われるのが、このシリーズのキーワードの一つ。次に、みんな「重し」を負って生きている、という中を寅がふわふわと飛んでくるところも重要。自由ということの不安定さ。運動会をめぐるシークエンス、「善意の無効」もポイント。「俺に何かできることはないか…ないなあ」という嘆きは、シリーズを通して流れている。「重し」のモチーフはラストの「暇はあるが金がない寅と金はあるが暇がないはるみ」の対比につながっている。そして「時代遅れ」の優しさが、はるみと知りつつ分からぬふりをしたかっこよさによって、肯定されていく。善意は直接の効果としては空振りに終わってしまうが、その気持ちはありがたい、というもので、精神至上主義というよりそういう心の風土をめでているのだろう。旅の部分は麦の穂のそよぎから凧揚げ合戦のあたり、沁みるような味わいが深まって、ますます枯淡の境地。後半、はるみがとらやに来る部分はオマケでしたな。ま、都はるみ使って歌わせなくちゃ失礼になるし。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-10-22 09:35:10) |
2.《ネタバレ》 ローマの休日のパクリとの事ですが、王女のプライベートを新聞ネタにしようとしたG・ペックと、初めからそんな気はサラサラ無い寅さんを一緒にしちゃいけませんよ。 <追記>14年ぶりに再見。著名な歌手と旅した事をマスコミに言うわけでもなく身内にも明かさない。あらためて寅さんの心意気を感じる。終盤で、有名人に大騒ぎの隣人達とは対照的に、寅さんを中心としてとらやの面々が家の中から京はるみの後姿をひっそりと眺めているのは、とらやの面々の性格がよく出ている象徴的なシーンで、特にその時の寅さんの所作や表情は何とも言えない味わいがある(ここで、さくらは惚れてたと気がついたのか?)。冒頭で寅さん相手に満男が活躍する「運動会騒動」も必見。まだこの頃の満男は「叔父さん」を煙たがっており、懐いているわけでもないし、親しみもないのが分かる。最後、寅さんは別れを告げにさくらの家までやってくるが、この展開は少々不可解。『寅次郎わが道をゆく』のように、京はるみが歌っている間にひっそり旅に出た方がカッコよかったような気もするが。 |
1.この作品については当時一時引退宣言した都はるみへのはなむけ興行、「男はつらいよ」シリーズ唯一の番外編として観たほうが良いと思います。役者としては素人同然の彼女を、渥美さんが何とかフォローしようとしている男らしい気概が伝わってくるのであまり悪い点数は付けたくありません。庭先で都はるみの即興リサイタルを聞こうとみんな集まってくるシーン、いつも近所で煙たがられてる寅さんが彼らを喜ばせる事が出来てさくらも嬉しかったろうなあ・・・。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(吹替)] 6点(2006-02-05 11:06:54) |