2.ちょっと離れたとこからだと好意的な感想をいくらでも書けそうなんだけど、もひとつ心の中心点に刺さってくれない。手応えが茫漠と広がってて、つまり物足りない。小人の人形なんか、もう一回出てくるのかと思ったが、おとぎ話への導入の役割りだけだったのね。老人の妖精に出会うおとぎ話。少年、青年、老人と社会の中心にいない者たちの、つまり社会と切り結ばない旅。解放としての森でなく、閉じていく森になってしまった。立ち聞きで心が伝わるってのも、テレビドラマ的。ミケランジェロといたずら描き画家との違いは、天井に描いたか壁に描いたかだ。実際イヴ・モンタンが死んでしまうとなると、年寄りの冷や水なんて茶化せなくなってしまった。