7.《ネタバレ》 大事なことを言っている映画で、固有名詞を変えては、敗者の歴史で繰り返される悲劇のやりきれなさが伝わってくるが、正直、もう少しザラザラとこっちを掻き立ててくるものに欠けているような気がした。最初のほうで、報奨金(?)と引き換えに開かれる被害を受けた女たちの会の場があり、そこで若い女が無遠慮に笑うシーン、あれは世代の違いを言ってるのか、それともお仕着せの会の無力を笑ってるのか、よく分からなかったなりに、ザラリとしたものを感じ、沁み入ってきた。ああいう場面がもっとほしかった。おそらく女の子の描き込みが弱いのが欠点だろう。事実を知ったあと、ラストに至るまでの間に大きな心のドラマがあったはずだが、父親似の髪をナニするという一点に絞ってしまったので、あまり深まらない。とは言え、母の友人やその仕事場の同僚たちの連帯感の描き方などホロッとさせ、もちろん見ないよりは見てよかったと思った映画だ。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-09-14 12:05:59) (良:1票) |
6.恥ずかしながら、この映画を観るまではボスニア紛争の事はある事は知っていても詳しくは知ろうとも思っていませんでした。ひどい有り様ですね。しかし戦争というものは、いつの世のいつの時代も似た様な残虐行為はどこでも行われている訳で。その場の弱い立場の者が殺害なりレイプなり奴隷なりやられてしまう。群集心理なのか各々の深層心理からなる行動なのか、そもそもの人間性が突出するもの、それが究極の心理戦でもある『戦争』だと思う。人間が恐い存在だと思わされる『戦争』。そんな戦争被害者のうちの1人の女性の物語。そんな作品。 【movie海馬】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-29 03:09:33) |
5.《ネタバレ》 母が背負ってきた苦しみ、悲しみが明らかになった時。普通の人々を狂った加害者にし、普通の人々に辛酸を舐めさせる、紛争の救いの無さを思い知らされます。そのような中にあって、母と娘の絆が何物にも勝る救いのある結末にこちらも救われる思いでありました。 |
4.真面目な作品。戦争の傷跡が建物等は復旧しても人々の生活に残る切ない作品。 【たこちゅう】さん [地上波(字幕)] 6点(2011-01-09 01:27:26) |
3.《ネタバレ》 ありきたりの感想ではあるが、非常に説得力のある作品。戦争という哀しい出来事は、終わってからもその傷を残すのだと知るには充分すぎる。最後に娘が父を知り、唯一の類似点である紙を剃る場面は圧巻。 【lalala】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-03-08 01:47:48) |
2.《ネタバレ》 この映画、トレイラーを見て大筋がかなり予想できたので、見ようか悩んでいたけれど、良かった。少し派手で気が強い子、子供の時ってこんな子いたなーと思った。母親の描写が丁寧すぎて少しアンバランスで途切れている要素があった気がしないでもない。しかし、最後の「私は世の中にこんなに奇麗なものが存在していることを知らなかった」というセリフに、グンときた。過酷な運命の中にいる人間がこんなことを言うなんて…。でも本当は、ひとつの命とはそういうものなのだろう。だからこそ、この親子の、時に細く途切れそうな絆が一層切なく、最後に見える細く固い命の絆のこれからを願ってしまう。 |
1.うーん。見る前から偶然に結末を知ってしまっていたので・・・。それでも、感動が得られると思ったのですが・・・。すべては結末を知ってしまった事が一番の原因です((>_<;))> ですが、素晴らしい映画でした。 【さら】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-09-10 13:36:58) |