2.《ネタバレ》 ごく最近と言っても良いくらいの時期に、隣の国でこんなに愚かなことが繰り広げられていた、という事実がショックでした。高校時代にニュースは見てましたが、死人が出るほどの大規模デモ、くらいの認識でした。軍隊が市民に銃を向け、引き金を引く。しかも、隊列を組んで雨あられと銃弾を浴びせる。自分の常識では軍隊が介入するような騒乱には見えず、一方的な虐殺です。その一斉射で終わるのではなく、まるでゲリラを掃討するように殺人を続ける軍に対して、市民が武器を取るという流れがこれまた異常でした。国際世論も当時はあまり機能していなかったのか…? 映画としては、軍隊の介入に至る過程を描いた前半は秀逸ですが、後半に特定の人物の心情に寄り過ぎて全体が見えなくなったことが残念でした。