1.《ネタバレ》 ただティーンや金髪女性がジェイソンみたいなのに殺されてゆく映画だと思ってた。
そうじゃなかった!
メガ級のトラウマ映画だった。
「トラウマ度」はその人の体験してきた事柄によって違ってくるのでそこは人それぞれだと思うのですが、
僕的にはここ一年で観た中で最もトラウマにしてダウナーな映画だった。
「腐った土地では腐った人間しか育たない」
これはそういう映画だ。
車のラジオでは子育ての問題がとりあげられる。
「何で子供の事しかいわないのかな」と思っていたらそれがテーマだったみたいだ。
町に着くなり不快な出来事に遭遇する。
序盤から不快さは加速する。
湖で悪ガキを注意したことでトラブルに巻き込まれてゆく。
この悪ガキどもは不気味だ。
ここまで悪意がすごいともはや不条理というか非人間的な感じさえする。
この疎外されてるような怖さは子供のころに覚えがある気がする。
他の土地でつるんでる奴らが何故にこうも怖いのだろう?
子供たちのグループは力関係がよくできてて、罪意識の植えつけとかけっこうリアルだ。
しかしグループが揺らいだとき子供たちの弱さが見え始める。
悔恨して一人になった子供は気の毒な弱者ともいえる(ボス以外)。
最後は大人たちが自分の子供の悪事をもみ消してしまうのですがこれがもっとも暗く絶望的。
こんな環境じゃ何も育たないし、もう光が一切ないです。
よく出来てると思うのは「町に着いた時に味わう不快な出来事」がここに結びついていることです。
「土地」や「環境」までが腐った人々の味方を仕出します。
ここまでだとある意味で孤高といえるのですが、このやるせなさどうするんですか。
休日に見ちゃったじゃないですか。リベンジ・ナッシングですか?いえ、ギブミーリベンジですよホントに。
唯一の救いはこんな腐った土地の湖を恋人に見せたいといった彼氏のセンスの無さ。
ヒロインも運が悪過ぎるでしょ。
この直接的なトラウマはファニーゲームを超えた。
この監督が師と崇めるのはラース・フォン・トリアーあるいはミヒャエル・ハネケかもしれない。
「ラクーンシティー」「羽生蛇村」「サイレントヒル」「雛見沢」「彼岸島」「杉沢村」「インスマウス」・・・
行きたくない村は数あれどこのバイオレンスレイクがリアル一番。今のところは。