1.《ネタバレ》 これが日本では幕末、もうすぐ明治維新というころのアメリカ南部のお話しとはもうため息をつくしかありません。公開当時は全米で非難の嵐を巻き起こしましたが、「こんな話はウソだ」という批評はなかったそうで、最近世間を騒がせている自国の歴史を平気で改竄しちゃうどこかの国とは大違いですね、米国は。 異人種性交、近親相姦、そして反吐が出るほど醜悪な人種差別とダークなテーマを扱っている割には、思ったより淡々とした映画です。でもジェームズ・メイスンをはじめ、白人の登場人物が男も女もクズみたいな人間ばかりなのはある意味凄すぎる。リューマチは他人にうつしたら治るなんておバカな迷信を信じて、メイスンなんか奴隷を敷物がわりにするんだから、もう絶句です。 こういう映画を観ると、やっぱ奴隷の子孫が大統領になって初めてアメリカは贖罪を果たしたことになるんだろうと思いました(オバマさんはケニア人移民の子)。