1.《ネタバレ》 大俯瞰が壮観のロケーションはどうやら小豆島らしい。
小豆島の映画といえば何といっても自転車。
自転車に乗れない小芝風花が広田亮平に教わりながら
一所懸命に漕ぐシーンがいい。
そのおっかなびっくりでありながら真剣な眼差しと、
不格好でありながら徐々に上達していくバランシングと、
そして達成の喜びの笑顔と。
空から降り立つアクションも様々に工夫が凝らされていて、着地したヒロインが
箒をバトンのように軽やかに回転させて収める仕草も颯爽としていて気持ちいい。
CG猫やCGカバについては、これを創りだす労力も苦心もわかるが、
井口奈己やハワード・ホークスの動物演出に驚かされた者としては、
実物でもっと頑張って欲しかったところ。
ラストの大団円と後日談を宮崎版と同様にエンドタイトルで
コンパクトにすっきりとまとめたのは好印象だ。
最近は結部をダラダラと引き伸ばす未練がましい映画が多いから。
『ロード・オブ・ザ・リング』のように。