4.年に一度、犯罪が許され人間狩りの殺戮が行われる。実際のアメリカの銃社会においても、「私は銃所持に反対です」と言ってみたところで自分だけが安全になるわけでもなし、結局は何らかの形でリスクに向き合わざるを得なくなる。一種の寓話みたいなところがあって。
この設定からは、色んなバリエーションが考えられるよね、ということで、前作が自宅での攻防戦、「わらの犬」的な状況を設定したのに対し、第2作ではパージ開始までに帰宅できず襲撃の危機にさらされる、という設定から始って、今回はちょっと「ウォリアーズ」的、とでも言いますか。
前作が当たってそれなりに儲けたのか、第2作は還元セールっぽく、肉付けもしっかりしてパワーアップした感はありますが、やはり前作の閉鎖系の籠城モノには独特の緊張感があり、今回の開放系の筋立ては少し分が悪い印象。次第に次第に窮地へ落ち込んでいく、というようなコワさがあまり無く、一作目のインパクトを超えるには、さらに工夫が必要そう。
不安感の弱さ。緊張と緩和の弱さ。せめて夜明けぐらいはもう少し印象的に描いてくれたなら。