1.《ネタバレ》 時代が1930年代のニューオリンズで高級娼館が舞台とくると原作はテネシー・ウィリアムズかなと思いましたが、別人の小説の映画化でした。 ぶっちゃけて言うとこの映画の見どころは、カッコよすぎるソウル・バス謹製のタイトルとジヴァンシィ・モデル出身のキャプシーヌのクールな美貌、そしてデビュー間もないジェーン・フォンダのダイナマイト・ボディといったところでしょうか、はい。ストーリー自体はテネシー・ウィリアムズの戯曲の劣化版といった感じです。時代が30年代の南部地方なんですが、なんか映像の雰囲気にはそれらしさが感じられないのがいまいち乗り切れない要因なのかもしれません。冒頭でローレンス・ハーヴェイがヒッチハイクするトラックがもろ1950年代以降のタイプなので引いてしまいました、でもこの後に登場する車はちゃんと30年代風だっただけに首を捻らされました。このローレンス・ハーヴェイがなかなか間抜けな奴でして、探し当てた元カノがどう見ても高級娼館としか見えないところに住んでいるのに、彼女の現在の職業が判らずにプロポーズするという鈍感さには笑うしかありません。このハーヴェイのキャラも判りにくくて、テキサスの田舎農夫には見えないので感情移入もできません。フォンダのほかにも、アン・バクスターとバーバラ・スタンウィックと脇を固める女優陣は豪華なので、結末は見え見えですがメロドラマ好きにはお勧めかもしれません。