1.《ネタバレ》 少女小説の古典的名作『若草物語』の原作者の半生を美しい映像で綴った青春ストーリー。名作と名高い原作の名はもちろん知ってましたが、これまで1ページも読んだことがありませんし恐らくこれから先も1ページも読むことはないであろう、僕にとってはジェーン・オースティンの『高慢と偏見』と並んで全く食指の動かない古典の代表格。でも、キャスト陣がやたら豪華なことと幾つもの賞を受賞しているということで今回鑑賞してみました。結果は……、やはり僕の感性とは全く合いませんでした。お年頃を迎えた四姉妹の惚れたり冷めたり、付き合ったりフラれたり、喧嘩したり仲直りしたりがひたすら続いて、正直僕は最後まで観るのがちょっと(いや、けっこうかも)しんどかったです。確かに、華のある役者陣が織りなすまるで絵画のように美しいシーンや現代と過去を絶妙にシンクロさせる練られた脚本の力など、監督の演出力の高さは素直に認めるところなんですけどね。この監督の前作を鑑賞したとき、自分の求める世界とは微妙に違うなぁと感じたのですが、どうやら本作でそれは確定したようです。