7.本作を観賞しながら私が思い出していたのは、20世紀初頭に活躍した?ロリコンシリアルキラーのアルバート・フィッシュという男のことであった。伝記によると彼は夜中に丘の上で「俺はキリストだあ」と叫んだり、鋲を打ちつけた板で子供たちに裸の尻を殴らせてよがっていたそうだ。そういうイメージと映像が妙にシンクロして混ざり合い、下手なホラーよりよっぽど怖かった。そういうわけでまともな見方はできません。何より怖かったがトロ君の顔。確かに主役を食っているが、同情できないほど怖い。言っちゃ悪いが可愛くない。マジで怖い。本作は子供視点の反戦友情物語というより、ナチスとカトリックという2大カルトに翻弄される子供たちのサヴァイバル・ストーリーと定義すべき。イエスにかぶれるトロ君や早熟な恋愛ごっこに、子供らしい無邪気さや微笑ましさがあまり感じられないのは致命的。問題は演出か、キャストか?あるいはカルトを通過した我々がトロ君の行為に涙することは最早不可能なのか。牧歌的な風景に、戦争+東欧の農村+宗教+子供たちの暗黒面を凝縮してブチ撒けたような不気味さが何とも気色悪くもあり、また快感でもある。でも型どおりの感動はない。ゆがんでいるのはテーマか、手法か、あるいは私自身か最早判別不可能。原作があるのか定かではないが、事実を元にしているということであればとても切なく感じるのだが。ウィレム・デフォーの心遣いが憎い。 【わいえす】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-02-25 13:28:13) (良:1票) |
6. 嫌な時代です。いやーな気分だけが残りました。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-01-20 17:46:15) |
5.信仰は良い物なのだろうが、それが対立すると不幸な出来事になってしまう矛盾はどうにかならないのだろうか 【マーガレット81】さん [地上波(字幕)] 6点(2007-05-16 01:08:41) |
4.《ネタバレ》 トロの眼差しになぜか「ブリキの太鼓」のモラトリアム少年を思い出した。ダイレクトに本質を突いて来る、子供の特権たる無垢な残酷性。強烈に語る目。雄弁より物語る沈黙。キリスト教に根差したこの作品を私がどれだけ理解出来たかは謎だし、正直深く探求し分析しようとも思わないけれど、あのラストシーンのトロの目には何かを射抜かれたような気がした。キリストでないことに挫折出来なかった1つの魂の壮絶な選択。トロは最後までキリストでありたかった。キリストであろうとした。ゴルゴダに向かうキリストのように、あの列車に乗って行ってしまった。あの眼差しを残して。 【ひのと】さん 6点(2004-03-26 22:54:47) |
3.あのヒロインが受け付けなかった。ハーレイが迫られているところなんて本気で同情しました。話は暗いです。ちょっと落ち込みました。キリスト教もよく知らず、原作もよんでいないのでいろいろわけのわからないところはありましたが、それでもあの暗さに悲しくなりました。暗くてもいいんですが、とにかくあのヒロインに-4点。 【YU】さん 6点(2004-01-05 04:01:26) |
2.ユダヤ人迫害の映画、本を色々と見てきたが、宗教(特にキリスト教)を絡めた話は初めてかもしれない。生き延びる為にクリスチャンになるのがいいのか、それともユダヤ人の誇りをもって死んでゆくのか、どっちがいいのかは分からないが、どれを選ぼうとどちらも責められないとゆう事だろう。将来ロメックは「ユダヤ人」である自分をどう感じるのか、むしろそっちの方が心配になってしまう。 【mmm】さん 6点(2002-11-07 01:17:17) |
1.子供たちの姿を追うことで戦争の悲惨さ自体は伝わってくる。ハーレイ君をはじめとした子役の演技もなかなかのもの。ただ、ストーリーはひたすら重くて起伏がないし、細かいことを考えれば意味が分からなかったのも多い。特にトロの行動が不可解。だから感動どころか“悲惨やな~”程度にしか思えなかった。 【びでおや】さん 6点(2002-08-19 00:27:19) |