1.《ネタバレ》 非常に日本的というか、庶民的というか、古典的でオーソドックスなホームドラマ。個々の家族の騒動を描くと共に、その象徴としてのマイホームにも欠陥があるという設定で物語は進行。家族の騒動といっても非倫理的なドロドロしたものではなく、ありきたりなほのぼのとしたもの。地震によるマイホームの崩壊や放火による消失への布石を置き、ラストに火事の場面がくるが、この辺は山田太一の「岸辺のアルバム」や内館牧子の「想い出に変わるまで」へのオマージュが感じられる。ただし、家庭が崩壊したわけでもないので、マイホームは無くなったりもしない。中々心憎い演出だと思う。全体的に抑えた展開で盛り上がりには欠けるが、よくまとまった作品だと思う。「ブレーンバスター」のコントがだんだん面白くなるところも良い。