2.序盤の、あまりにショッキングな映像に正直驚いた。しかもグロくない。それどころか、妙なセンスの良さを感じるのは何故だろう。
点数をつけるのがものすごく難しかった。いろいろ調べたところ、この作品はブニュエルとダリが見た夢を映像にしたものだそうですが、もし本当にそうだとしたら本作は明らかに自己満足映画となるでしょう。21世紀の現代にも、監督の自己満足を満たすべく作られた作品がありますが、何かが違います。明らかに違う。歴然とした違いがあるのだけど・・・わからない。私が思うのは、価値観の多様化してしまっている現代人がこのような自分の妄想を映像にした異端な作品を作っても、観る側の人間がその嗜好を理解するのはかなり困難なのでは、ということです。しかし、1928年に作られたこの作品はどうでしょう。約80年経過した現在でも映画史上に残る傑作としての威光を放ち続けている。つまりブニュエルとダリの考えるところの芸術というのは、それくらいのどのような外風にも揺るがない強固な芯の通ったものということなのかもしれません。
傑作度評価(そんなものはないですが)は間違いなく10点なのですが、本作を観て大変勉強になったとも思うのですが、やはり私にとっての評価はこんな点数です(涙)