4.《ネタバレ》 中世・モノクロ・十字軍・生と死、キーワードを連ねてもとっつきづらい要素満載だ。実際全く娯楽映画ではない。難解というほどでもないけど、この世界観に浸れるほどの教養というか素地がないと退屈必至である。
モノクロ効果で黒づくめ・顔だけ白い死神はとても不気味。カラーだとハロウィンの仮装かと思われる危険が高そうだが。
火あぶりにされる女性がいる。しかし騎士は助けない。なあんだ。B・ウィリスやメル・ギブソンじゃないんだから当然か。
ペスト蔓延の終末思想に罹っちゃってる宗教集団あり、魔女狩りあり、と中世の暗黒場面ばかりかというとそうでもないんだ。対極に生へまっすぐな赤ん坊連れの芸人家族がいて、その周囲の人間は浮気したり翻意したりとしたたかで、浮き世の人間模様は多種多彩だ。そうですよね 21世紀まで人類は生き延びてきたのだから。
巷の高評価に賛同するほどの高尚な感性は持ち合わせていないのですが、クラシカルでストイックな独特の雰囲気には引き込まれました。