26.《ネタバレ》 目隠しをして象の皮膚を触らせたところ、誰もそれが象だとは分からなかったという昔話がタイトルの由来だとか。本作はコロンバイン高校の銃乱射事件をモチーフにしつつも、あの事件の原因や影響等の分析をすることには意味がないという姿勢をとっており、ただ漠然と続くだろうと思っていた人生がある日突然終了した高校生達のドラマを描くことに注力しています。その基本姿勢ゆえ、映画に明らかな結末を求める客層にはあまりオススメできない仕上がりとなっています。私自身、本作を興味深く見ることができませんでした。80分程度の上映時間ながら、途中で何度も寝落ちしそうになったし。。。 とはいえ、ガス・ヴァン・サントによる演出には非凡なものを感じさせられました。シナリオらしいシナリオは書かず、映画の大枠だけを決めて撮影に入り、その撮影も素人のアドリブを中心に撮っているため雑然とした影響を受けるのですが、同じ場面がアングルを変えて何度も何度も繰り返された辺りから、今まで写っていた登場人物達はこれからの銃撃に巻き込まれる被害者達なのだと気付かされて、急に怖くなります。全体としては雑然と作っているように見せかけて、必要な部分では高度なストーリーテリングの技術を駆使して観客を誘導していくという隠し味の効かせ方のうまさ。これには感心させられました。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-09-17 00:31:52) (良:1票) |
【paraben】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-06-07 17:34:59) (良:1票) |
24.扱いにくいテーマをよく扱った。アメリカらしい方法論で撮られているが、アメリカらしい質の低さはなかった。 様々な意味合いで個性的な映画で、印象に強く残った。 【浅田荷葉】さん [DVD(字幕)] 6点(2019-03-27 00:11:57) |
23.《ネタバレ》 主観で答えありきの『ボウリング・フォー・コロンバイン』とは違い、 こちらは客観的に高校生のあやふやな精神状態を切り取る。 盲人が象の一部分を蛇や木の幹と表現するように、 答えは人それぞれである意味で答えはない。 時系列を交錯させながら同じシーンが別の視点で映し出され、 平凡なはずの日常に潜むノイズが積み重なる。 だからこそ、移ろいゆく秋の風景が、流れるようなカメラワークが繊細な美しさと儚さを一層醸し出す。 誰もが悩んでいるのに周りを汲み取れない、高校が世界の全てといった視野の狭さが、 惨劇も日常として描かれる不条理を許しているようだ。 |
22.とても色使いが鮮やかな映画でした。淡々と進む1日が、まさかあんな風に終わりを告げるとは。ティーンエイジャーの誰もが抱える薄暗い部分を、対照的に鮮やかな色、色・・で描きあげているのが印象的な作品。 【SAEKO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-07 20:21:52) |
21.主人公は一人ではなく全員が名前を持った主人公。その他はいない。たった一つの弾がそのひとの過去も未来も思いもつながりも全て奪っていく。主観を一切はさまない撮り方はすばらしいと思いました。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-02-19 10:17:57) |
20.レベルの高い映画だと思いますが、本当にあったことっていうのが恐ろしすぎる 【マーガレット81】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-05-29 21:36:26) |
19.正直にいえば退屈だったけれど、これだけ殺伐とした気分にさせられる作品も珍しい。強い主張を感じるわけではないし、例の事件の実像を描ききれているとも思わない(そうであれば犯人の少年たちのバックグラウンドの書き込みがどうしても必要だろう)。ただただ絶望的な空気だけがあり、その意味では映画にしかできない表現だろうと思った。 ほとんどが普通の学校の映像なんだけど、日本のそれに比べると病院っぽくて温かみがない。最初から最後まで、日常生活という名の荒涼とした風景を見せられた気がする。殺人犯の二人の少年が「キスしたことがない」といってお互いの唇で感触を確かめる場面はどうしようもなく哀しい。 岡崎京子の作品で引用されている詩を思い出した。「ぼくらの平坦な戦場」ってやつ。 【no one】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-08-03 13:15:06) |
18.歩行する登場人物を後ろや前から延々と追うという撮り方とザッピングによって、実際にそこにいるような感覚や日常感は確かに高まっている。この事件を、見るものの感性任せの手法で撮ったことはおそらく正解でしょう。感じて考える映画。 【MARK25】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-05-19 19:21:59) |
17.《ネタバレ》 すごくおもしろいわけではなかった。でも淡々と進む映画は好きです。カップルが見つかってしまって悲しかったですね。ボウリング・フォー・コロンバイン見ようと思います。 【アンダルシア】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-12-03 06:15:01) |
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16.映画としては確かに退屈。「フォーンブース」と同じ81分なのにもっと長く感じた。でも確かに今の時代って昨日までそんな兆候もない奴が、突然こういう事をする世界だから逆にリアル。色使いとかにこだわりはあるものの、説明も台詞も派手な構図も全く無い最初の1時間は眠い。でもこれが事実に基づいているという前知識があるから目が背けられない。ラストの「どちらにしようかなー」というシーンに恐怖のあまり鳥肌が立った。ゲームで人を殺す事に慣れている痛みを知らない世代の一部が巻き起こした事件を、ガス・ヴァン・サントはリアルに描いたのだと思う。学校生活なんて誰しも楽しいばかりじゃないし退屈。それをリアルに描くとこうして展開的には退屈になるのだと思う。犯人の視線での発砲も怖かった。だてにパルム・ドールを獲っていないと思う。でも何度も観返したい映画でもない。 |
15.《ネタバレ》 何の予備知識も無く見てしまった。 メメントみたいな感じですれ違う生徒達の行動が追える場面が続き、どんな展開にもって行くんだろって楽しみにしてたら銃乱射だね。描写は良かったけど空気の味はオレには分からん。 【lllだりlll】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-10-09 17:48:48) |
14.この内容なのに静謐な感じがするのはたんたんとしたストーリーのせいでしょうか?感情移入できる映画ばかりが良い映画とは限らないと気づかせてくれた映画でした。個々のミニストーリーをつなげていくのはよくある手法ですが、独得の雰囲気があってとても興味深かったです。必要にいじめを描いていた訳ではないので、最初から最後まで「どこにでもあること」的に感じさせてくれます。いじめの結果のストーリーと言うよりブームタウンラッツの「I Don't Like Monday」のような倦怠感を感じました。 小学校のときに自殺未遂したあとに机の中に包丁を隠し持っていました。客観的にみても死んでもいいのじゃないか、死んだ方がいいんじゃないかと思う教師を、あのとき殺していたらどうなっていたかなと今でも思います。きっと変わっていなかったんじゃないかなと。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-06-22 14:20:57) |
13.結末を知ってるから緊張感が途切れなかったんだな。教室でいじめられてるくだりで「あわわわ、こいつがヤルのか(汗)」てぞっとしたし。日本も他人事じゃないんじゃない?「3年一組爆破事件」もあったことだし。人のプライドを傷つけてはいけない!それが原因か?それだけか?仮説はいくらでも立てれるぞ、事件後は。 【もりしげひさや】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-06-14 18:11:35) |
12.ラストの20分以外は、本当に、本当に、どうしようもなくかったるい。最後まで耐えて耐えて観るって感じ。でもラスト20分は衝撃的すぎて何が起きたか分からなかった。これが狙いですね。あくびが出るほど退屈な、なんの変哲もない日常。あの日は日常が非日常になってしまった日。 【ネフェルタリ】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-06-14 00:48:23) |
11.この映画に対しては良いとか悪いとかではないようなきがする。ただ単にそこで起きた銃乱射事件前のそれぞれの人物行動を同時間で描写しただけ、物語的なところは無く普通の高校生活がそこに有る、それだけに銃乱射の直前は恐ろしくもある。何故彼らは銃乱射事件を起こしたのか?それさえ詳しく描かれていない。ただ単に銃で人を撃ってみたいと思っただけの描写!ゲーム感覚で人を撃ちたいと思い立っただけの描写が逆に恐ろしい。アメリカは銃社会なので、銃での無差別殺人が取り糺されるが、日本も同じようなもの凶器が銃で無いだけ。それがどうしたとかではなく、そういう時代なんだとつくづく思う。 【みんてん】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-05-03 10:14:53) |
10.ん~~~~・・。現実感に欠けるが・・どうしたものやら 【ばかぽん】さん 6点(2005-01-29 06:55:19) |
9.《ネタバレ》 静かな雰囲気はまさに嵐の前の静けさだった。始めは登場人物の設定に疑問を感じ、一体誰が主人公で、一体誰から見たストーリーなのかもわからず戸惑ったが、終盤でのあの残酷な展開によって、登場人物全てが主人公であり、被害者である事がわかった。しかし、この映画を見終わった今、一体何について感想を書けば良いのかわかりません。ただただ残酷過ぎて呆然と画面を見続ける事しか出来ず、怒りの感情すら沸いて来ませんでした。ただ、アメリカという国の、子供でも簡単に拳銃を手に入れる事ができる社会の仕組みに呆れるばかりです。このような悲惨な事件が二度と起こらない事を願っています。 【ボビー】さん 6点(2005-01-15 00:59:06) |
8.これまた評価に困る映画ですねぇ。演技ってたいていリアクションじゃないですか。これはリアルを追求してるから全然リアクションに乏しいんですね。反応が薄いのなんの。それで素人を使ってるわけだ。それが功を奏してリアリティがよく出てるんだろうけど、そのせいで僕は映画の内容よりも、映画というもの自体についていろいろ考えてしまいました。ただのフィクションならいいんだけど、これは実際に起こったとってもシリアスな事件をもとにしてるわけですから。実際の映像っていうものがあるわけですよ。監視カメラの映像が。それ見てる方がよっぽど怖いんじゃないのかしらと思うんです。いくらこれをリアルに見せても、所詮劇映画ですからね。その、なんていうの、ただの劇映画だからこそ安易に感想をだしたくない自分ていうのがいるんですよ。だから評価に困る。 【あろえりーな】さん 6点(2004-12-19 00:28:02) |
7.賛否両論なのも頷ける、淡々と映しすぎなんだよね。 僕には退屈に感じました。ラスト20分あたりからはその淡々さが恐怖を倍増させる。 終わり方も強烈で、この終わり方は一生忘れれらないような気が。 映画として見ると面白くない映画。現場再現って表現が正しいのかも。 【ふくちゃん】さん 6点(2004-12-17 05:01:16) |