8.《ネタバレ》 この映画はさすがにスピルバーグが誉めただけのことはある。
日本のホラーを見慣れている人は不満かもしれない。
私は日本のホラーを怖くて避けているので新鮮だった。
韓国の俳優さんはもちろん見た目が日本人と同じだから幽霊としてみたら怖い。
ゾンビでもないし金髪でもないしマスクもかぶっていない(笑)
もしかしたら私は「リング」とか観たらトラウマになるのでは・・だから観ない。
脚本がまずよくできておりいわゆる「シックス・センス」オチなのだが、
詳しく書くともう観ても面白くないので書きません。
それまでがちょっとだるい。
韓国映画は初めて観たのですが中華映画と同じように、
赤を効かせた暗い観づらい演出が多い。
あれってもともとは「サスペリア」とかイタリア映画の影響なのかな。
絵として凝りに凝ったカメラワークが多いんだけど、
はじめのうちはうまいなぁ(というかヒッチコックやスピルバーグの技法ですが)と感心するも、
それがずっとだから飽きてきて(長いよなぁこの映画ホラーなのに)と思っていました。
しかし脚本がいいので頭の中では飽きませんでした。
観る映画というよりも読む映画かもしれない。
演出に既存の映画を感じさせてしまうのが難ですが、
これだけ人間の恨みや後悔が描かれていれば成功でしょう。
やはりアジアの映画だなぁと思いました。
内面を描かせたら洋画よりずっとえぐいです(苦笑)
洋画のホラーはどうしても宗教で怖がらせようとしますから、
日本人が観て見た目は怖いが内面は怖くはないのですよ。
この作品の一番よかったところは、
全部謎が解けたあとの救いようがない暗さと対照的に、
明るい音楽と背を向ける主人公のシーンです。
それからのことが今までですから(やるなぁ悪趣味だなぁ)と思いました。
ママ母が主人公に言ったひとことの展開やそれまでの家族図など、
松本清張ものみたいだなぁと感じました。
登場人物で特に気になったのが主役の女の子より、
妹役の子(少年みたい・・)と、
ママ母役の人がニコール・キッドマンとかぶり「アザーズ」が頭から抜けなかった。