7.渥美清、人情の厚い役を素晴らしい演技でみせてくれた。長門裕之も良かった。戦前から戦後まで、庶民の生活もうまく描かれていた感じ。 【noji】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-02-13 22:45:16) |
6.《ネタバレ》 もっと陰湿で救いのない展開を想像していたのですが、意外に、主人公自身が状況に肯定的だったり、ここぞというところで都合良く助かったり、かと思えば天然ぶりを発揮してコケたりと、予想外しの連続でした(トリッキーとさえいえるかも)。主人公がフラフラ歩いていくラストシーンは秀逸。つまり、見る側も、神の視点ではなく、彼と付き合いのある一般人の視点で見終えることができる。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-12-10 04:18:24) |
【ホットチョコレート】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-09-30 13:06:28) |
4.日本の戦争映画では学徒兵などインテリを主人公にしているのが多く、いかに彼らが古参兵にいじめられたかを繰り返し描いてきた。そもそも兵隊の記録がインテリによって綴られてきたせいで、軍隊の大半を占めていた農民あがりの兵の視点が弱く、もっぱら悪役として扱われるパターンが出来てしまっていた。本作はその偏向を是正する作品。元学生にとってはキツかった軍隊生活も、食うや食わずの元農民にとっては極楽だったという視点、イデオロギーではなく極楽の采配者としての天皇への帰依。そういう視点の新鮮さはいいのだが、それが十分に生かされていたかどうか。エピソードに分解されたあれこれはあまり新鮮でなく、インテリの記録とさして違わなかった気もする。けっきょく記録を採ったのはインテリの作家の語り手によるわけで、そこらへん仕方なかったのか。こういう視点からもっと戦争を深くえぐれる映画が生まれた可能性もあっただろう(極楽の軍隊に馴染みすぎたせいで、戦後の日常に不適応になってしまうあたり、もっと突っ込めなかったかな)。渥美清と藤山寛美という東西の天才喜劇役者を揃えたのに、なんかもったいない使い方をしている(あの授業のエピソードはいいんだけど、この顔合わせで期待させるものとは違うんじゃないか、という気分)。嬉しいのは当時の映画を回顧するシークエンス、水中撮影でやっているのが『与太者と海水浴』。これは高峰秀子が男の子を演じたうち残っている数少ない一本。豚を追いかけているのが『子宝騒動』。斎藤寅次郎のサイレントコメディの水準の高さを現在に伝える貴重な作品。二本ともフィルムは揃って残っているので、機会があれば御覧になれます。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-09-10 09:52:28) |
3.本物の山下清画伯登場に一番ビックリした。実は渥美清さんは寅さんの印象が強過ぎて、この作品を観ても違う役柄にうまく感情移入できるか心配でしたが、いやいや彼は完全にヤマショウでした。思っていた映画とは違いましたが、観て良かったなと思う。ヤマショウ物語ですな。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-09-09 01:30:59) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 最初の方で家族からの手紙を読むシーンで表現されているように、当時の日本の農村部の貧困は深刻で、後に「恵まれた育ちの学徒兵」を「農村兵」がいたぶるという悲劇の元にもなりました。コメディという形をとり、シッカリと笑いも取りながらも、当時の社会の問題や陸軍に存在した問題を描いているところは、「社会派・野村監督」のすごいところですね。 藤山寛美が演ずる「娑婆では代用教員の初年兵」が「字の読めない2年兵」である山田に字を教えるエピソードが一番、好きな部分です。実際に軍隊に入って字を書けるようになったという「農民兵」はとても多く、農民兵の遺書は学徒兵とは一種、趣を異にする「軍隊に入って字が書けるようになったので、手紙を書きます。」「軍隊に入ってハジメテ勉強をしました」という内容が多い。徴兵制度が今の均等な日本人像を形成するのに果たした役割は今の私たちが思うより、大きなものがあるんですだな・・と実感します。 【グレース】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-06-18 17:03:25) |
【にじばぶ】さん [映画館(邦画)] 6点(2007-10-14 17:43:26) |