6.《ネタバレ》 すれ違ってすれ違ってすれ違って・・・最後にようやく出会うお話。
その出会い方も、さんざんすれ違っておきながら最後は大地震で部屋の壁が崩れて出会うというミラクル。もはやコント。感動というより吹き出してしまいました。
この作品は様々なすれ違いを演出しているのが面白いですね。
『二人は隣に住んでいるのにお互い気付いていない』とか。
『肺炎で二人並んで担架で運ばれているのに気づいていない』とか。
〝赤ちゃん〟と〝犬〟の使いかたは斬新で良い。映画を面白くするために、細部まで演出やストーリーに気を配っているのがよくわかります。
それに主人公二人の周囲の人間は簡単に出会って、次々と恋が成就するんですよね。なのに二人は全然出会うことさえできない。この対比構造がわかりやすくて面白いです。
主人公二人はあまりにも優等生。すれ違いオンリーのストーリーは多少の飽きもくる。
よって発想は面白いのですが、思いのほかストーリーの起伏は少ないかもしれません。
定食屋の娘と、あほ丸出しの医者が良い味出しています。
ただこの二人の存在がコメディ色を強くし、主人公二人のピエロ感を強め、切なさを奪ってしまったのも事実でしょう。
よって、総評。『まあまあ面白い作品』。以上です。