1.《ネタバレ》 結婚願望を拗らせた女性が軽ーく暴走していく様を描いたコメディ。主役は正直あんまし可愛くないし(頼れる親友のアリエル・ドンバール姐さんの方が100倍美人)、相当イタイ女なのも間違い無いのだが、ちょっと痛々しさが過ぎて、途中からは少し情が移って「何とかハッピーエンドに漕ぎ着けてくれ!」と懇願しながら観ていた。ので、中々スリリングで実は結構面白かった。
結局、その儚い希望は考え得る中でもそこそこ最悪に近い形で打ち砕かれるのだが、このたびの男の「振り方」が、この手の面倒臭い女の取扱の手本と言ってよい様な優れた対応であり、正直そこの「口説き」が本作の最大の見せ場である(前述どおり、それでもかなり失敗に見える形で決裂してはいるのだが、この事案は最悪の場合、命に係わる事象をも引き起こしかねないことを鑑みるに、十分に成功だったと言えると思う)。まあ、全体としては為る様に為っただけの物語であり、巧さは在るが目新しさは無い、とも言える。