4.冒頭から色んな男と女が登場する群像劇ですが、どいつもこいつもアクが強いキャラ揃い。
基本的にコメディタッチですが、登場する誰もが人生うまくいっているとは言えない。
多くのシーンでダブリンの街を覆う曇天の空模様も相まって彼らが暮らす時代や社会の閉塞感が漂っている。
ちょっとブラックで苦味のあるコメディです。
本作では製作という立場ですが、これまでも自身の映画の多くで母国アイルランドを描き、
語ってきたニール・ジョーダンの映画だなと思わされる作品です。
中盤以降は、このアクの強い彼らが作品の中で絡み合っていく様を勢いよく面白く見せていく。
挿入曲の使い方、挿入のタイミングも巧みで、個人的にはダンスのシーンでのスパンダー・バレエの“True”が懐かしくいい選曲でした。