5.《ネタバレ》 モノクロ映像にしてやられた感じがします。
今の時代に白黒で撮るには理由がちゃんとあるはずで、この作品の場合はものの見事にそれがはまっています。しかし。
しかし私は白黒問題にはこだわりたい。というのはここではスタッフや役者の経験不足による「嘘っぽさ」を隠すためと、「話の荒唐無稽さ」による「嘘っぽさ」を隠すためという二重の理由で白黒が選択されているからだ。
結局のところは「ボロ隠し」ではないか。
「白黒だから見たくないよん」という観客を切り捨ててでも、白黒を選択しただけの効果が充分に上がっていると思います。だから、やっぱりズルいと思うんだよね。
これがカラーだったら、と思いながら見てみますと、かなり作り物っぽくなっていたことは間違いないですね。だが。
60年代じゃないんだから、カラーで勝負しろよと私は言いたい。キューブリックは「2001」を白黒で撮ったか?あんな荒唐無稽な話を?
う~んやっぱり単に私が白黒を嫌いなだけかもしれない。しかし、コレは「荒唐無稽な話を白黒で撮った」という点を売りにしているのだ。内容に深遠なものは何もなく、「ゼニゲバな人びと」という題名がぴったりくるのだ。やはり今回はズルだと思いまス。