5.《ネタバレ》 ■僕が敬愛する二大スター、シルベスター・スタローンとミッキー・ロークの競演!■…という意味以上の価値を見出しづらかったのは、いたく残念である。■なんか集中力が途切れてしまって、事件の真相、というか、ストーリーそのものがイマイチつかめなかった。■それでも、姪っ子との絆が深まっていく過程はなかなか良かったし、二人のファイトシーンは興奮したし(ボクシングつながりの二人は互いに楽しんで演技していたはずだ)、ということで、スタローンとミッキーの基礎票4点に2点加点し、6点献上。■で、スタローン。実質的な前作である『コップランド』当時宣言していた演技派への脱皮を早くもあきらめた感があって、やや残念。ただ、この主人公のキャラクターに、愛を秘めた不器用男ロッキーの面影もちらついて、ちょっと興味深かった。■次、ミッキー。そりゃ全盛期当時の色男っぷりを期待する方が間違ってる。ま、まだこの頃は整形の悪影響も顕著でなく、充分セクシーじゃないかとも思うが(序盤でサングラスを外すシーンは、整形の具合があらわになるかと思ってさすがにドキドキした。本作の公開時から整形失敗疑惑があったんだとしたら、なんとも意地悪な演出である)。ミッキーは、当時のイメージを払拭すべく、大胆な路線転換を目論んでいたはずだ。転換したいからヴィジュアルを変えたのか(ネコパンチを後悔している場合)、ヴィジュアルが変わってしまったことが原因なのか(ネコパンチを後悔していない場合)は分からないけど。いずれにせよ、主演作で金獅子賞獲ってしまった今だから言えることではあるけど、この路線転換は大正解だったことは間違いない。■というわけで、両者にとって、俳優としての路線を今後どうしようというという局面において、幾らか重要な映画だったのかもしれない。『ゴッドファーザー』並みの重厚なマフィア映画で二人の共演があったら、さぞかし面白いと思うのだが。