6.仰天のジャンプ以外はこれが冒険?というものばかり。しかし、40年間実直に勤め上げ定年となったホルテンさんの滋味溢れる表情から、一つ一つの行動は紛れもない冒険なのです。これからも続けて行くのであろう、続けていって欲しい。じんわりと沁みる作品です。 |
5.冒険は若い人だけの特権じゃない。 「パリ空港の人々」の学者は急にせまいとこに入れられるのですが、小鳥と住んでいて長年の仕事を勤め上げたホルテンさん67歳の人生は、文字通りレールの上を走っていたのだけど脱線して広がりを見せる。 雪がちらつくノルウェーの冬、今まで持っていたものをなくし、かわりに新しいものを手に入れ、未知の人と語り合い、隕石の旅に思いをはせるささやかな冒険が続く。 あの男の子は突然の闖入者のことをずっと覚えているかもしれない、本人が忘れても。 心残りだった過去を塗りかえるあの勇姿、施設の母親の心にも届いたらいいな。 今の季節に見るとホッコリしていいかも。 【レイン】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-12-18 09:00:17) |
4.言いたいことはわかるのですが、どうも淡々としすぎているような気が……。個々のエピソードは悪くないですが、「悪くない」止まりで積極的に評価しようという気にはなりません。やはりというか何というか、最後の爺ちゃんの話が印象的です。隕石の旅はまだ終わっていない……。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-08-17 19:34:36) |
3.《ネタバレ》 ホルテンさんは67歳の鉄道運転士。勤続40年で定年を目前にしていた。ひょんなことから寝坊してラストランに乗り遅れてしまう。船を手放すことにして、空港で働く友人を探し回る。パイプを買いに馴染みの店へ行くと、顔見知った主人が亡くなってしまったことを知る。元スキージャンパーの母に会いにいく。サウナへ行って、裸でプールを泳ぐ。路上で寝ていた老人と意気投合して、夜明け前のオスロをドライブする。母を想い、スキージャンプをする。そんなホルテンさんの小さな冒険の数々を観ながら、人生という大きな、日常の繰り返しに気付く。 【kaneko】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-11-18 22:34:48) |
2.《ネタバレ》 レールの上を定時に走っていた鉄道運転手の主人公が、定年祝いのパーティをきっかけにちょっと時間を外れ、幾多の奇妙な体験を重ねてスキーのジャンプ台の上に立ち、隕石のように外の世界に飛び出していく、…ってどんな映画か想像つかないでしょうな。題名に「冒険」と付いていても全然ワクワクドキドキはない。静けさとひそやかさの映画で、しかもあちらの冬は夜が長くて暗い画面が続き、それも落ち着いたシンメトリーが多い。地味。小さなエピソードが連ねてあり、たぶんその多くは忘れてしまうだろうが、目隠し運転のじいさんの話は忘れないで残りそう。「『日産』が日本語なんて思えるかね」とか、やたら親しげにとりとめもなく話し続ける初対面のじいさん、そのとりとめのない話の一環として「目をつぶって車を運転できる」って話になり、それが「一緒にドライブにいかんかね」と進んで、主人公と犬を乗せて車をスタートさせるの、顔を覆面で覆って。お笑いの一場面でありながら、レールの上を走り続けていた主人公との対比があり、この後の凍りついてやたら滑る坂道のシーンを経て、ジャンプ台へと自然につなげている(フィンランドの携帯電話ノキアを日本企業と思い込んでる人物が『トランスフォーマー』に出てきたなあ、ニッサンよりは日本語っぽいんだ)。よく分からなかったとこもあり、十分楽しめた作品ではなかったが、全体にでしゃばらない品の良さが漂っている。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-10-27 12:19:45) |
1.「老い」やリタイアー後の人生は、北欧の普通の人々も私たちも共通のテーマです。ひとつひとつのエピソードはややわかりにくい所がありましたが、渋い映画です。ポスターは犬を抱いた主人公の図柄だったのですが、「犬の演技」は私の期待したものではありませんでした。外国の生活を知ることは映画の楽しみです。信号、テーレコーダー、テレビの天気予報…日本と同じ所、違う所がおもしろいですね。ほんの少し日本の話題や小道具が登場します。 |