1.このタイトルに、懐かしきユエ・ハイ師。これだけで大満足というヒトもいれば、「だからどうした」というヒトもいるでしょう。少林寺を弾圧する立場であったアンディ・ラウが、部下の裏切りのために、愛娘も地位も失い追われる身となって、少林寺に出家する。さてここで、苦しい特訓の日々が描かれれば、懐かしき少林寺映画、ということになるのでしょうが、戦争スペクタクルに突入してしまうのが、今ドキの映画ってところでしょうか。確かに迫力はありますけれど、全体的に大味でおおざっぱな感じは拭えません。国内の弾圧、争いだった物語が、終盤で「外国からの理不尽な攻撃」にすり替えられるのも、なーんか中国共産党の歴史観を反映しているような。「文化大革命の弾圧を描いた少林寺映画」を作る自由が訪れるのは、いつの日か。