4.《ネタバレ》 ゾンビ・コメディというのは、今どきコメディ要素の入ってないゾンビ映画の方が珍しい、というレベルでそれこそ腐るホドある訳だが(実際に腐ってるヤツも少なくねーけど)、よーく観ていくとやはり、今作のようにコメディの緩い雰囲気を重視し、展開運び、ゾンビの戦闘力やショック描写をマイルド方面にバランシングした系統のものが間違い無く主流ではあると思う。そして、単なる個人の好みの問題だが、私自身はそーいう系統のゾンビものは率直にあんまり好きではないのですよね。個人的には、グロ描写の尖鋭さはそのままに、否、むしろやり過ぎてゆくその果てに笑いを見出したもう一方の系統の方が(古くは『死霊のはらわた』『バタリアン』『死霊のしたたり』『ブレインデッド』…て全部古いな…最近だと『処刑山2』とか)絶対的に好みではあるのです。ズバリ、パンチが足らんのよ。
ただ、今作はそういったものの中ではかなり好きな方ですね。緩~い雰囲気の中に、これもどこかマイルドな種々の描写が丁寧に描かれてゆきますが、そのアイデア自体は結構良質で、ノンビリと観てゆきながらも「あ、これ面白い!」というプチ感動がそこかしこに散りばめられていますとゆーか(マニア向けかも知れませんが)。ゾンビvs老人(とゆーか「戦う老人」とゆーの自体がワリと新鮮ですよね)というコンセプトも中々好かったですが、他にもツボに入ったシーンが幾つもありました(ゾンビになっても争い続けるウエストハム&ミルウォールサポとかも)。前述どおり根本的には好みからは外れるのですが、オマケでこの点数としておきます。