3.《ネタバレ》 抑揚があまりなく時間軸が頻繁に移動し、登場人物は少ないけど複雑な相関図が提示される前半が結構しんどい。
しかし中盤以降、相関図が整理されてからはエミリー・ブラント演じるアルコール依存の女を中心としたサスペンスが徐々に盛り上がりを見せる。
アルコール依存による記憶の曖昧さが1つのキーになっていて、やはりエミリーはこういうひと癖ある役を演じると抜群の存在感があります。
ミステリとして最大の難点は登場人物が限られるゆえ、中盤の段階で誰が犯人か特定できてしまうことでしょうか。
しかし限られた登場人物により狭い範囲で展開される、電車の車窓から見える一見何気ない日常に潜むサスペンスはなかなかの迫力がある作品です。