2.《ネタバレ》 冒頭から轢き逃げが起こるまでおよそ5分。その5分はまるで運転免許講習で見せられるビデオのように典型的なパターンですね。そのままそれに使えるんじゃないかと思いました。
事故が起きやすいようにある程度誰かにお膳立てされていたとは言え、道のど真ん中にいた人を轢くなんてただただ運転の注意不足と技術不足なんではないかと思ってしまう。
よく人に話をすることがあるのですが、必ず言うのが、「その日の朝出かける時に、自分がその日事故をしたり事故に遭ったりなんてことを知ってる人なんていない。事故に関わる可能性をゼロには出来ないが、ゼロに近づける努力はできる。交通事故は被害者も加害者も最悪。どちらにもならないように気をつけよう。」ということです。起こってから後悔しても遅い、ということを教えてくれる、ある意味教習ビデオよりわかりやすい教材でした(笑)
ただ、、、こんな言い方をしてはなんですが、車の轢き逃げがそこまでニュースバリューがあることが少し不自然と感じました。その日の夕方のニュースではもうトップニュース扱いになり、翌日の新聞も一面に掲載されるという。逆に、轢き逃げがそれくらい大きく扱えるような平和な日本の話なんだなと感心しました。
轢き逃げをした秀一の、あるまでテレビ的に盛り上がるようにじわじわ追い詰める輝は、はっきり言って本当に「テレビ的な演出」としてのキャラの価値しかなかったように想う。それくらい人物に独自性がなく、ああ、そのためだけにこさえられたキャストなんだなあとか思ってしまった。
「轢き逃げ」というある意味リアリティのあるテーマに対して、内容ももう少しリアリティの感じられるものにして欲しかったのが本音のところです。