10.《ネタバレ》 どこか聞いたこともないような後進国の話かと思ったら、イギリスが舞台なんですね。
こんな荒んだ現実が当たり前のように描かれてることに驚く。
日本の倫理観をそのまま当て嵌めても無意味なのかも知れないけど、犯罪で稼いだ金でチケットを手に入れても仕方ないような気もした。
そういう意味では正当な報酬として受け取ったチケットでの初観戦はちょっと感動的だった。
本人たちは不本意だったようだけど、孫に聞かせてやれるいい思い出話になったように思える。
父親が人間のクズとして描かれていたけど、実はいい人みたいな嘘臭い話じゃなくて、死んでハッピーというオチに持って行ったのは斬新だった。
確かにハッピーなんだけど、不謹慎過ぎて手放しで喜べない空気が漂いそうなもんだけどね。
最終的にシーズンチケットが手に入ってしまうと、犯罪者なのにって複雑な心境になりそうだけど、程よいレベルの幸福が訪れるラストシーンはギリギリ許せる範囲で収まってたと思います。