1.《ネタバレ》 何故だか色々と人生に厄介事を抱えた高校生たちが織りなす青春群像劇。友情、恋愛、大人への反抗…青春独特の「熱と痛み」を生み出す源たるファクターには、ある部分のソレはシンプルな一方でややトリッキーでダークな要素も含まれており、一風変わった雰囲気も随所に漂わせながらも肝心な部分では「青春って人生って色々あるよね」という部分からの共感というのを誰からも比較的得易いという作品だ、と言えるかと思う。その意味では、誰が観ても全くツマラナイとゆーもんでもないか、とも感じる。
ただ、ある程度共感は出来るとは言え、率直に言ってお話の方にしっかりとした内容・斬新なアイデアのある作品だとはやや言い難い、のも確か。深夜のショッピング・モールでのブルーハーツはまずまず優れた場面だと言ってもよいだろうが、そもそもココでブルーハーツとゆーのも青春ものとしてはハッキリ在り来りだと言ってよいだろうし、個人的にはラストの場面の松本穂香と中田青渚なんかは正直言ってワザとらしいというか、少なくとも私の好みというシーンでは間違いなくなかった。
厄介事を抱えている、という意味では、松本穂香は抱える厄介さが一番穏当で、本作においては(どちらかと言うと)引き立て役・話のまとめ役と言えるかも知れない。キャラ的に出来が好かったのは中田青渚で、コレは彼女のファンが彼女を目当てに本作を観てゆくことが出来る、というレベルかと。片山友希ちゃんと古舘寛治の掛け合いも(オーソドックスながら)中々面白く観れた。男子連中は、正直印象に残らなかった。