2.《ネタバレ》 脱北者を装って韓国の諜報機関に潜入した二重スパイと、生まれながらに北朝鮮のスパイとして生きざるをえなかった韓国人女性スパイとの許されざる恋を描いた大作。
『シュリ』『JSA』に続き、朝鮮の南北問題を描いた作品。
韓国のトップスター、ハン・ソッキュ出演作。こういうテーマの映画が韓国で作られたのはすごい事だと思うけれど、派手さはあまりない。銃をドンパチやるわけではなく、やや暗めのトーンに包まれた映画。拷問シーンはやや痛々しい。
朝鮮問題の裏話にラブストーリーを盛り込んだ感じだけれど、ラブストーリーが弱め?たとえば、ハン・ソッキュとコ・ソヨンのキスシーンなんかはないし、ちょっと物足りないかも。
シェーンベルクの『ワルシャワからの生き残り』が印象的。
ラスト。転調し、舞台が変わってからは、最後の盛り上がりであり、何かが起こる予感をさせる。クライマックスシーンなのだけれど、個人的にはここはいらない、というか観たくなかった。なくてはならないシーンなんだろうけど。原作本のキッツいラストよりはいいのかな・・。