8.本作「エル・スール」は今回初鑑賞でした。世間の評判から察するに批判的なことを書くのは少々勇気がいりますが・・ とても期待していましたがイマイチな作品でした。普遍的なテーマがあることは理解できますが、それでも本作を見るにあたっては特に重要な前提条件が必要であったように感じました。
語弊を恐れずに書くとすれば、、「娘の親であること」だったり「自身が娘という立場であること」だったり、または性別関係なく「一度でも親になった経験があること」など、家庭を築く過程で経験する喜びや悲しみ、また苦労などを知っていないとより深くは楽しめない作品だったように思いました。私は男で、なおかつ結婚の経験がありませんので、息子の立場でしかこの物語に感情移入できません。この映画の中でしたらアグスティン(オメロ・アントヌッティ)が若いころに父(祖父)と対立した部分くらいでしょうか。このシーンは言葉だけで終わってしまいましたが、このシーンにはスペイン内戦の影響で家族内対立など、非常に深い意味合いがあったことは理解できますが、日本人には市民が二分された内紛の本当の悲惨さまでは理解できません。 結婚生活は知りませんが異性との長い同棲生活やその相手との別れ、何度かの婚約失敗などは経験しましたので、そういった意味ではイレーネ・リオス(オーロール・クレマン)のパートも少しは理解できたかもしれませんが、それに関しても南編(後半分)がごっそり抜け落ちてしまっているため、過去の恋に関する謎は全くの謎のまま映画は終わってしまいます。長距離電話の相手もわからずじまいですね。後半パートが無かったことが情緒的である一方、本作をより一層難解な作品にしてしまったようにも感じます。
今まで沢山の映画を見てきて、主人公の性別を意識したことはほとんどありませんが、本作においては圧倒的に主人公の立ち位置が狭く、”部外者お断り”的で感情移入を許さない敷居の高さみたいなものを感じました。裏を返せば本作の状況にピタッとハマれば情感に強く訴えかけられる素晴らしい作品になり得たと思います。物語の大筋や伝えたいことは理解できましたが、私など独身男性にとってはあまりにも対局にありすぎた作品だったといわざるを得ません。作品が悪いわけではありませんが、、少し厳しめの点数といたします。 【アラジン2014】さん [DVD(字幕)] 6点(2025-04-21 23:14:44) ★《新規》★ |
7.落ち着いていて、最近流行りの慌ただしいハリウッド映画とはまったく違う雰囲気の佳作。 終始どんよりと立ち込めた曇り空で、少女の視点で父親との関係が描かれるだけの地味な内容。 だが淡々としたなかに、映像の美しさと深いエピソードや会話など魅力が詰まっている。 忘れたころにもう一度観たい。 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2025-03-18 10:15:24) |
6.良さそうな映画に見えて、そこまで中身があるとは思えない映画。 |
5.《ネタバレ》 この監督の作品は「みつばち~」とこれだけしか観てないのですが、幼少の頃の記憶とかを凄く大切にする監督なんですかね? 小さい頃の視点ってとても素直で純粋で、それだけでもう、ひとつの芸術として成り立ってしまうような感じ。 また「みつばち~」同様、周りの大人たちも子供を相手にしているだけあって、凄くシンプルで愛情溢れるような語り口なものだから、観ているこっちまで不思議と幼少の頃に戻ったかのような気持ちになってしまいます。 映画を観終えてから、自分が小さい頃、親父ってどんな存在だっただろうかと考えてみると、まぁ、息子と娘とでは父親に対して持つ感情は違うだろうけど、中学生の頃までは少なくともエストレリャのように、父親としてどう思うかの他に1人の人間としてどんな過去・恋愛遍歴を辿ってきたかとかいうことに関して興味が向いたことは一切なかったと思う。 現実の世界で実際にどこかで聞いた話だが、いきなり風呂に入って来た親父に驚いて慌てて逃げるようにして風呂から上がったその数日後に、その親父が自殺してしまったという話があるように、フランス語の授業サボれないかと聞いてきた父親に一瞬ゾッとしてしまい、独りになった父親が凄く小さくて寂しそうだったのがとても印象に残った。 最後は尻切れトンボで凄く残念。ロードムービー好きの自分としてはかなり不満な印象。しかも、自分のための旅ではなく、父親のルーツを探る旅というのが何かいい。映画のストーリーとして聞いただけで胸が高鳴りそうなテーマなだけに非常に惜しい感じがしました。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-12-25 01:33:25) |
4.《ネタバレ》 冒頭、少女が目覚め、枕の下から振り子を取り出してじっと見つめるが、そのシーンが象徴するとおりに、じっくり、ゆったりと時間が流れ、静謐で神々しい空気すら感じさせる作品である。肝心の父親の内面の描写はそれほど深いとはいえず、観念的に流れる部分もないではないのだが、聖体拝受式の日の主人公の超絶的な可愛らしさに免じて+1点。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-01-11 12:55:03) |
3.エリセ映画は刺激は少ないが、観た後にとても強い印象を残す。 あぁ、「マルメロ~」も観てみたい! 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-04 11:19:02) |
2.《ネタバレ》 う゛おー! どう評価すりゃいいんだこれ! エリセ監督が10年1作という超寡作家であるが故に、長い間見るのをためらっていた本作。DVD解説によれば未完、しかも後半になるはずの「南」パートがゴッソリ(お蔵入りならまだしも)製作中止だとか。だがしかしそこはエリセ御大、話半分でもすんばらしく面白い。撮られざる南パートも、本作で描かれた「父の前半生の襞」が解き明かされる内容とは思えないので、この「北」パートでも十分評価する事は可能。だけどオイラは見たいんだよー。信心深くも底抜けに明るく陽気な「南」側のスペインを。そこで癒されていく(であろう)少女エストレリャを。このあたりを勘案して、点数は低めに設定しときます。もー血の涙を流しちゃうよオイラ。いつか、別作品でもいいので「南」をテーマにした映画を作って下さい。エリセ様。そりゃーもちろん何十年でも待ちますから…本気で期待してまっせ。 【エスねこ】さん 6点(2004-09-08 22:21:07) (良:2票) |
1. 【虎尾】さん 6点(2003-10-15 01:16:47) |