2.《ネタバレ》 総天然色版をアマプラで鑑賞。何故令和の時代になって総天然色版が公開されたのかの経緯は知りませんが、モノクロとは別の新たな味わいになって帰って来ましたね。
最低映画とか○ソ映画とか、とかく悪評というものは尾鰭を付けつつ独り歩きしますが(良い評価もしかり)、1959年という製作年代を考えれば、特撮や特殊効果といったところは特に酷評されるものでもないでしょう。
この作品と同年代に製作された名作と称される作品を含む数々のSF映画と比べてみても、予算の多寡による差はあったとしてもクオリティが極端に低いとまでは言えないと思います。
役者の演技や矛盾に満ちた台詞の数々も、あくまでも一部分であって全てではありません。そして、正すことなく公開してしまったのは、エド・ウッドさんの遺作ならではの、遺されたスタッフたちの思いの丈が成したものとも受け取れます。
という訳で、非常に楽しく鑑賞しました。正直なところ、半分コメディとして観てしまったのは、亡きエド・ウッドさんや彼の映画愛に共感する人々に対して失礼かも知れませんが、観ていて楽しかったです。
こういった古き良き時代(この言葉自体、人ぞれぞれだとは思いますが)の作品を楽しめる感性もまた、映画鑑賞には必要なのかなと思っています。