3.《ネタバレ》 結論から言えば、確実に(邦題どおり)ゾンビ系統の映画ではあります。ただ、そのゾンビの性質はとゆーと(ロメロ後の年代ではありますケド)ロメロ的ゾンビではまずなくて、第一には古き良き戦前からのブードゥー・ゾンビ…という系統なのですね。そして更に言えば、今作におけるショック描写の質感とゆーのはそのグロさの度合い等が(コレは同時代の)フルチ・ゾンビの系統でもあるのですよ。ある種「時代の徒花」とでもゆーか、こののち結局は淘汰(=ロメロ・ゾンビに統一)されていった種々のゾンビ的要素を併せ持つハイブリッド・ゾンビ…という作品なのかも知れませんね。
ダン・オバノン渾身のシナリオではありますが、お話自体は全体として比較的シンプルで分かり易いモノかと思います。だから(殊に現代に本作を観るうえでの)一番の「ウリ」というコトになると、前述したショック描写のキレ味⇒「陰惨さ」という部分になるかと思うのですね。特に集団でのリンチ的な殺人描写がかなりドギツいが故に一部地域では上映禁止処分を喰らったというコトらしく、ソコには現代でも尚見応えとゆーのが立派に備わっているかと思います。またやはりホラー描写としても(人間性と悪意を兼ね備えた半怪物が大群でワラワラ群がって来るってのは)率直にかなり怖い・恐ろしいモノでもあります。重ねて現代では、フルチ的・イタリア的なキレキレのグログロをごく分かり易いお話の中で観てゆける…という取っ付き易くて手堅いクラシカル・ホラー、てな使い方が出来るヤツかと思いますね(だから意外とこの邦題は適切だな…と思ったりも)。加えて、ごくオーソドックスな感じで話が進行していく中でもラストの一瞬にはシナリオ上でもかなりのキレ味を誇る「仕掛け」があって、ソコで(狙い通りに)ビックリ出来ると更に楽しめる…かと思います(私はまんまとハマりました)。ネタバレ厳禁のうえ、興味のある方は是非。