5.《ネタバレ》 列車シリーズの中で一番面白い。「無法松の一生」を想起させるプロットは片思いあり涙あり怒りあり笑いありで、人情喜劇の王道とも言える。喜怒哀楽をはっきり表す渥美清と、対照的に芝居っ気を感じさせない笠智衆の組み合わせは後の寅さんシリーズに通じる。
小百合に振られた彦一が邦子とめでたく結婚。どちらかと言えば邦子の方でよかった。モロ渥美の赤ちゃんはご愛敬。
助役試験に合格しなくても、人命救助や事故防止で感謝される方がどれだけ価値あることか認識させてくれる主人公に共感した。
南廣の出演場面を今か今かと待っていたら最後に登場。自分にとってはかつて聞いたことのある名言(?)「いい役者は最後に出てくる」だったな。Wけんじの出演もうれしいね。