2.「アメリカン・スプレンダー」というコミックのことは全く知りませんでした。自分の平凡でつまらない人生をコミックにしてそんなに面白いんだろうか。もし原作コミックを知っていたらもっと見方が変わるのかもしれないが、映画の彼はネガティブで、悪態をつき、不潔で・・・あまりに生々しくて、ちょっと気分が悪くなりました。変人でありながら成功する物語では「マン・オン・ザ・ムーン」を連想させましたが、トニー・クリフトン程の魅力を、僕はハービーに感じることは出来ませんでした。
ただ、曲者の中年男を演じさせれば右にでるものがいないジアマッティのぶよぶよの体からすえた体臭が漂ってきそうなほどの役作りが凄まじくて、彼の役者魂を感じられたのは収穫でした。