2.《ネタバレ》 なんというか、映画がホルマリン漬けの色なのですよ・・
鑑賞中は食事しないほうがいいです(笑)
腎臓を売って偽造パスポポートを作り夢の国外へ・・
社会派映画としてはわかりやすいんですが、
どうも描写がキモイのと主人公たちの本当は身勝手じゃあないのかという思いに、
共感もできなかったし逆に元締めである闇の支配人=仲介者のいうことが的を得てて、
悪い奴はわかるんだけれどもこいつの言う道理もわかるんだよ・・と、
私が日本人だから特にそう思ったのが正義や悪とかの問題ではなく、
そこで我慢できないものが他の場所を求めてもおなじ事の繰り返しだと。
本当に夢を追って新天地に生きたいならば他にも方法があるわけで。
その努力ができないならばそこで我慢して働けば?とちょっといらいらしました。
もちろん主人公の黒人はあとで無実の罪に国を追われたと弁明するも、
それは一部でもあり厳しい見方をすれば国にいられなくなったわけは他の移民にもある。
法の抜け道を通って別の安息地を探すのならまずはその償いを忘れてはいないか?
それが無実というのは主人公の設定であり他の不法侵入者はどうなんでしょうか。
そこにふれてはいないしましてや自分が選んだロンドンが住みにくいからといって、
ひとつの腎臓を命の危険を犯してまで売る。
次の場所でも差別や法務局の監察から逃げるため残りの腎臓も売ったら、
何が残ると言うのでしょうか??
たぶんそういうことを問いかけたかった真面目な映画なのでしょうけれど、
恋愛が絡んだ演出がどうもモサッとしていてこれは自分らのことしか考えていないのでは・・
といらいらしながら後半に入ったのです。
そして最大に腑に落ちなかったのが、
彼女が本気でN.Yに行きたかった理由がイマイチ伝わらず説得力に欠ける。
工作員や不法侵入者のスパイサスペンスを期待したので、
やけにシリアスで暗い映画鑑賞になりました。
ただ、真面目に底辺でもがく人々たちのどうにもならない運命はわかりました。
音楽がよかったことくらいですね・・
デヴィッド・バーン と調べてわかったのですが、
彼の前いたグループがトーキング・ヘッズというのも知りませんでしたが、
このメンバーがバラバラに集まりユニットを組んだトムトムクラブというグループ、
それを調べてわかりちょっと嬉しかった。