4.《ネタバレ》 音楽はものすごくよい。
エンド・クレジッドで流れる曲は聞き入ります。
危ない作品内容もこの監督の独特の色彩とカット割りで、
娯楽サスペンスにも取れる映画作りとなっています。
ただし私的にはちょっと合わなかったです。
突然現れたガエル・ガルシア・ベルナルは結局復讐のために全編を通じて活躍するのですが、
私は彼をなぜかマイク・マイヤーズ似だなぁと見てコメディに見ちゃいました(苦笑)
サスペンス的には二重三重で面白いしそのわりにわかりやすい。
難解ですが演出や編集がうまいので戸惑いません。
丁寧に作っています。
しかし「オール・アバウト・マイ・マザー」もですが・・
この監督作品の男優(ゲイ役の)と私は合いませんねぇ・・
いかにもってな感じだから(まあだからわかりやすいのだけれども)
引いてしまうんですよね。
幼少時代の純粋な愛引き裂かれた初恋が、
たとえ男同士であれども感情移入はできます。
そこにはやはり少年同士というみずみずしさと、
その年頃の恋の場合は男女も関係はないと・・
しかも引き裂いた悪役が神父なのです。
カトリックの寄宿学校という環境で神父は異常愛者。
この神父への復讐がある脚本がきっかけで始まるのですが・・
こういったサスペンスとして観られれば面白いかも。
お金、性欲、復讐・・もうドロドロです。
唯一といってもよいエンリケ役の薄い顔のフェレ・マルティネスが救いかも。
あまりに現実主義な彼の生き方に、
初恋を裂かれたあきらめも仕事に生かすという、
クールな生き様に感傷は感じなかったです。
やはり子供時代で終わってましたね・・