5.《ネタバレ》 このシリーズ初めて観たけど、4月に第1作が公開されて、7月、10月、そして4作目の本作が12月と、とんでもないハイペースで作られています。当時はまだカラーテレビが普及しきってなくて、本作のような娯楽アクションは映画館の大画面で観るのが当然な時代だったんだろう。どう考えても楽しそうな時代でした。
トラックで荷物を運ぶ代わりに高額の報酬が入るなんて、“恐怖の報酬”っぽいし、行きずりの人たちが同じトラックに乗り合うのは“駅馬車”っぽいな。
この作品のお約束が解らないんだけど、刑務所の中が案外短いのが意外だった。ペンケセップ?鹿走内町?オポチョッカ?ワッカ?北海道っぽいけど聞いたことない地名。「道北イチの難所」を“東北”と聞き違えてたところで私は小混乱のここどこだ?状態。
フルヤのガムの包みに入れた『誘拐されています』のメモ。あれ?誘拐されてたんだっけ?逃げようと思ったらいつでも逃げられる緩~い状態な気が…。
しかし、なんであんなトコに葉山の女房と敵の親分がいるんだ?東北と勘違いしてたのはあるけど、荷物の運び先ペンケセップに向かう途中に居るのは、たまたま?あんな事件になっちゃって、葉山のお母さんの仕送りはどうなるの??
謎の男の正体はナルホドだったけど、骨折した子と母親、自殺未遂の美女の結末がアッサリし過ぎ。もう少し回収してほしかったかな。
ポスターのキャッチコピーが『・・・オホーツクの飛沫をあびて 追跡200時間の追撃戦』…またテキトーなこと書いて。
でもこの映画、巧くイジり直したら歴史に残る名作になるぞ?
…なんて思いながら、このいい加減な感じ、劇場で一発上映のために作られた“撮り棄て”な感じが、まるで私達が子供の時代の週刊連載マンガのようだわ。鬼寅があんなところで出てくるトコなんてまさに!だわ。同シリーズで年に4作。マンネリにならないようにアイデアを捻り出しながら映画を創っていく感じが、熱々のライブ感を感じさせる。ホント楽しそうな時代だわ。
本年が映画デビューイヤーの大原麗子。ショートカットがまた似合ってて可愛い。やせ我慢で真冬の大雪原で上着を脱ぐ健さんがカッコいい。本作のように、最後何となく事件が解決した感じで終わって、その時それで満足して劇場を後にできれば、それで良い気がしてくる。